11月1日明瑞新山予想

こんちには、明瑞新山です。

昨日のアルテミスSは、不安要素アリとしたカイザーバルとビービーバーレルが失速する中、本命メジャーエンブレムが独走。
必ず押さえたいとしたクロコスミアが追い上げてきたところで馬連的中かと喜んだのですが、大外にとんでもない刺客が潜んでおりました。

単勝82.8倍のデンコウアンジュ。
現在騎乗停止中の川田騎手が、その制裁を食らうことになったレースで騎乗していた馬です。
未勝利勝ち直後で、しかも東京遠征で馬体重-18kgとくれば、いくらパドックでの雰囲気が悪くなくても、とてもじゃないが食指の動く馬ではありませんでした。

レース内容はスローペースに堪らずメジャーエンブレムが自ら動いていく展開。
きっちり他先行馬を潰し、抜け出したところをクビ差だけ差されたもの。
上がり3Fはすべてメジャーエンブレムが刻んだもので、11.9-11.1-11.2と非常に優秀。
これを差したのだから、勝ったデンコウアンジュの能力を褒めるべきでしょう。
現時点では、阪神JFでもワンツーフィニッシュの可能性は高いと考えています。





さて、本日は天皇賞秋。
ここから続く古馬王道路線へ弾みをつけるためにも落とせない1戦です。
ぜひご期待ください。





東京11R
天皇賞秋(GI)


今年7戦5勝うち重賞5勝のラブリーデイと、通算9戦8勝うち重賞2勝のエイシンヒカリの2強ムード。
ともに3連勝で前哨戦を制し、勢い的にも申し分ない。
問題はこのどちらが勝つのか・・・だ。


・・・ろうか?


この2頭が勝つのだろうか?
万全を期すためにも、この3連勝の内容をそれぞれ振り返ってみよう。




まずは現在1番人気のラブリーデイから。




3連勝は鳴尾記念→宝塚記念→京都大賞典。
重賞3連勝で、前哨戦制覇。

鳴尾記念は、トウケイヘイローが息を入れながらも均一ラップを刻む絶妙のペース配分で逃げる中を中団追走。
3角付近から動くと、脚のない先行馬を一気に飲み込み、後は突き放す一方の完勝。

折り返して宝塚記念。
スタート直後から2番手につけると、前半62.5と、やや湿った馬場を考慮してもスローな流れにアジャスト。
逃げるレッドデイヴィスを直線までたっぷりと可愛がると、満を持して追い出し。
最後はデニムアンドルビーの猛追を振り切ってGI初制覇。

休み明けの京都大賞典。
前半60.5と、高速馬場の京都にしてはややスローな流れ。
積極的に運ぶ前を見ながら、6番手で流れに乗る。
3~4角では前が壁になりかけるが、うまく内が開くと鋭伸し、外から襲い掛かるサウンズオブアースをもう一度突き放して圧勝。上がり32.3の完勝で3連勝を飾った。


確かに、鳴尾記念も京都大賞典も完勝と言える内容。
この3連勝で最も強いと言える内容だったのが鳴尾記念。
しかし、これは前が自滅した上に相手が弱かった。
マジェスティハーツにアズマシャトル、エアソミュールグランデッツァ。
いずれもここに出てきても穴人気以下の馬だろう。事実、GIで連対したことのない面子である。

宝塚記念にしても、スローペースの上に、後方の有力馬がゴールドシップを意識して牽制し合い、ノーストレスで運べた結果である。
うまうまジェントル氏も当時の回顧で述べていたが、何か1頭でも早めに進出してきていれば、デニムアンドルビーの末脚の餌食になっていたであろう。
内容としては鳴尾記念よりも薄いと思っていい。
数字で示すと、鳴尾記念で0.6差退けたレッドデイヴィスと0.4差でほぼ変わらず。
2頭の間に、けん制して動けなかった有力馬が数頭入っただけ、ということだ。
しかも、3~4角で、2列目にいたトーセンスターダムとオーシャンブルーがバテて後退。直後にいた有力牝馬たちに対して壁役になった幸運もあった。

で、休み明け、ファンを震撼させた京都大賞典。
これは確かに強かった。が、これも恵まれた点がある。
それは4コーナー。
前が壁になったところであるが、それがこの馬にとっては好都合だった。
前を行くカレンミロティックがやや外に進路をとったことにより、自身の進路っが真っ直ぐ確保できたことに加え、サウンズオブアースが大きく外に振られてしまうのである。
結果、34コーナー中間では1馬身前にいたはずのサウンズオブアースにコーナーワークで労せず並びかけることができた、というわけだ。
結果は強く映るが、あのシーンがイーブンであれば交わすので精いっぱい、ひょっとしたら交わせていなかったかもしれない。


もちろん、能力なくしてこの3連勝は達成できない。
が、いずれも何かに恵まれた勝利。力でねじ伏せた内容ではないのは間違いない。
今回も恵まれる保証はないのだ。




対するエイシンヒカリ。





都大路S→エプソムカップ→毎日王冠と3連勝。
OP→G3→G2と、絵に描いたような出世コース。
ここも制すればG1まで綺麗に出来上がりとなる。


まずは都大路S。
OP戦ということもあり、かなり低調なメンバーで行われた1戦。
スタート直後から先手を主張し、人気を分け合ったグランデッツァとの一騎打ちに持ち込む。
結局並びかけることも許さず、圧勝。力の違いを見せつけた。

続くエプソムカップ。
このレースでもサトノアラジンとの2強オッズを形成。
人気はあちらに譲ったが、先手を奪って押切り。
1着は譲らなかった。

休みを挟んで毎日王冠。
バラバラに割れたオッズをあざ笑うかのように、鮮やかに逃げ切り。
ハナを奪いマイペースに持ち込むと、残り200mで追いすがってきたイスラボニータをもう一度突き放して粉砕。
最後まで影さえも踏ませない圧勝だった。


逃げ馬だけに、勝ったレースはどれも鮮やかに映ってしまうが、特に前走の毎日王冠は強かった。
3連勝の中では文句なしにこれがベストパフォーマンスだが、このレースだけ、普段とは違うスパートの仕方であったが故にそう見えたのかもしれない。

普段とは違うスパート。
その意味は、以下のラップを参照していただけると分かりやすいと思う。


都大路S
12.5 – 11.2 – 11.3 – 11.9 – 11.9 – 11.9 – 11.4 – 11.3 – 12.3
エプソムカップ
12.9 – 11.3 – 11.4 – 11.9 – 11.7 – 11.6 – 11.2 – 11.2 – 12.2
毎日王冠
13.0 – 11.2 – 11.7 – 12.0 – 12.0 – 11.7 – 11.0 – 11.3 – 11.7


こうして並べると、武豊という男は本当に恐ろしい男である。
上2つが似通ったレース、下の1つが少し違うレースということはお分かりいただけただろうか?

スタートから出して行き、大きく息を入れずに走り切ったのが上2つ。
反対に、スタート直後は普段通りに出て、3F目から息を少しずつ入れて走ったのが最下段のレースである。
違いは何か?
上2つは道中に12秒台が1度もない代わりに、ラスト1ハロンでぴったり1秒ラップを落としている。
反対に、最下段では3F目に無理をさせず、道中を12秒に落とすことで息を入れ、ラスト1ハロンのラップ11.7と、急落を防いでいる。
これは大きな違いで、本番のペースに影響してくる部分である。


道中息を入れて走ればそれだけラストに脚をつかえるが、息を入れずに走るとラスト1ハロンで脚が鈍る。
しかし、走破時計は変わらない=発揮できるパフォーマンスは同じ。
要は、自分の時計でしか走れない馬なのだ。


そうなればどういった逃げを打つか?
おそらく、少し後続を離しながら、上2つのレースのような逃げを打つはずだ。
後続を引き付けて競馬をしようが離して逃げようが、同じパフォーマンスであるのならば、セーフティリードは少しでも大きいほうが良いに決まっている。

そうなれば、ラストで大きく失速するのは間違いない。
エイシンヒカリは、止まる。

ただし、発揮できるパフォーマンスは一定なので、エイシンヒカリの入線タイムがある程度の物差しにはなる。
尋常じゃなく速い時計は出ない。
おそらく、エイシンヒカリの入線タイムは早くても1.58.0。それよりも早くなることは、まずない。
想定では5~7着のどこかだ。





さて、上位人気2頭の詳細な分析が終わったが、2頭とも、決定的に本命に押せる馬ではないという結論に至った。

ただし、この2頭が大将格であるのは揺るぎない事実。
それだけ、今年の古馬の王道路線は混沌としているのだ。

と、なれば狙うは牝馬か3歳馬。





本命はオールカマーに引き続いてショウナンパンドラ。
実は週中より、内枠をひけば本命にしようと考えていた。
しかし、ふたを開ければ15番枠。

非常に躊躇し、一時はサトノクラウンを本命に考えたほどだ。

しかし、当のサトノクラウンの調教が芳しくない。
3歳馬でダービーから直行、それだけだけでもマイナス材料のところに、この調教では本命に推せない。
秋にこの天皇賞からJC→有馬記念のプランもある馬だけに、上昇度は他馬に劣るのだろう。
次走以降、皐月賞前の時のような鋭さあふれる調教が見られた際に、本命にしようと思う。

もう1頭の3歳馬、アンビシャスも本命に推すには決め手不足。
確かに、成績はクラシック不出走組ではNO.1だし、前走も上がり最速を計時してはいる。
だが、古馬GIは出遅れを挽回して勝てるほど甘くない。
最後方濃厚なら、一か八かの本命に抜擢はできない。

で、ショウナンパンドラ。
枠を見て絶望していたが、よく見るとすぐ内の4頭は後ろから行く馬ではないか。
それならば枠による不利もほとんどないと考えて良い。
加えて、エイシンヒカリが作り出す縦長の展開ならば、なおのこと有利不利は打ち消される。
ローエングリンとゴーステディの年、勝ったのは8枠シンボリクリスエスだったように。

枠の有利不利が関係ないとなると、あとは位置取りさえしっかりすれば、宝塚記念や前走を見ても分かる通り、牡馬相手でも全く問題ない。




◎ショウナンパンドラ
ここから馬連で手広く流す。

まずは上記の3歳馬2頭アンビシャスとサトノクラウン。
中団以降から末脚勝負に徹すれば浮上できるワンアンドオンリー。
ディフェンディングチャンピオン、ラブリーデイ。
末脚堅実ディサイファとステファノス。
持続力に富むカレンミロティック、ダービーフィズ

までを押さえて馬連で

馬連
15~1.2.3.8.11.14(各15%)
15~6.12(各5%)