調教診断-安田記念-

こんばんは。

先週の日本ダービーは、名伯楽橋口師が悲願達成。
2年後に迫った引退を前に、ついにダービートレーナーの称号を手に入れました。
思わず涙がこぼれるその姿に、私もウルっときてしまいました。

また、ワンアンドオンリーを担当する甲斐助手の父は、かつて橋口厩舎に所属し、橋口厩舎所属馬として初のダービー出走となったツルマルミマタオーを担当。時を経て、その息子が厩舎初のダービー制覇を成し遂げるというドラマもありました。

そしていろいろなところで取りざたされていたとおり、馬、騎手、馬主、そして観覧された皇太子殿下の誕生日が全て同じという奇跡。

ダービーを制する馬というのか、これほどまでに何かに導かれるように勝つものなのか、と、一人で感心しておりました。

そんなダービーの興奮冷めやらぬ東京競馬場。
今週はマイル王決定戦、安田記念です。

ダービーに負けず劣らず難解な一戦。
調教というアプローチから、馬券に貢献できる馬を、ぜひ見つけていただきたい。


---以下テンプレ---


・今回の調教の評価をA~Dで表示。
・調教以外にも能力・騎手・コース・ローテーション・血統・距離・実績・展開・枠をA~Dで評価する。
・上項を総合し、A~Dで評価する。


※血統は、その血統が当該コースを得意かどうかで判断します。
※コースは、当該馬がそのコースを得意かどうかで判断します。
※枠、展開はそのコースの特性や各馬の動き、個性から相対的に判断します。


これらの項目を配置し、総合的に評価することで、当該レースにおける実力馬をあぶりだし、より効率的に馬券の参考にしていただけるように考えてみました。



印の選考方法は以下の通りです。



最優先が総合評価。次点が調教診断。
それ以下は各項目のA評価の多かった馬を高評価とします。
それらの馬以外に(穴)という評価を加えています。

(穴)と言うからには上位人気の馬にはつけません。
想定5番人気以下の馬で調教内容の良かった馬にのみ付けます。

該当する馬が総合評価が高く、上位評価に上る場合は付けません。

この(穴)を上手く活用することで、昨秋の秋華賞のリラコサージュのような馬を拾えるのではないかと考えました。
(穴)マークのついた馬は、馬券の組みたての上で活躍します。
たとえば、上位評価からの流し馬券のヒモに入れたり、複数いる場合は、それらのワイドボックスを購入してみるのも手。いろいろな活用方法があると思うので、徐々にご紹介出来ればと思います。


---以上テンプレ---


(穴)マーク馬が馬券に絡む確率が高いので、要チェックです。


では、診断を開始します。



グランデッツァ
栗坂 53.4-39.4-25.3-12.1 強め
併せ馬。坂の中盤までは僚馬の後ろにつけ、ラスト2ハロンを強めに追い抜き去る。
素晴らしい反応を見せ、あっという間に交わすが、トップスピードに入ると左にモタれる癖を見せた。
最後は鞍上が制御して入線したが、やや割引材料である。B評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
A・C・B・B・B・B・B・B・B
総合評価B


レッドスパーダ
美坂 54.3-39.5-25.7-12.7 強め
併せ馬で登坂、半馬身遅れ。やや強めに追い切ったが、強調材料なし。前走の方が良かった。<span “=”” style=”color: #0000ff;”>B評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・B・A・B・B・B・B・B・B
総合評価B


カレンブラックヒル
栗坂 53.1-38.3-24.5-12.2 強め
単走。テンから飛ばさず、ジワ~っと脚を伸ばすイメージでの追い切り。
馬もそれに応えて、ラストまで加速し続けるラップを刻んだ。良い。A評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
A・B・B・B・B・B・A・B・B
総合評価B


リアルインパクト
美P 52.7-37.9-12.3 強め
併せ馬の外。可もなく不可もなく。平凡な追い切り。B評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・A・B・B・B・B・B・B・B
総合評価B


エキストラエンド
栗CW 81.9-65.6-51.6-38.1-12.5 強め
併せ馬の内。ピッタリと馬体を併せての併走から、ラストはやや強めに追われるも半馬身遅れ。
道中の手応えが素晴らしく、ラストも一杯になって遅れたわけではないので、評価を下げる必要はない。B評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・A・A・B・B・B・B・B・B
総合評価B


グロリアスデイズ
東京ダ 58.7-40.5-12.9 キャンター
本馬場で体をほぐす程度。この調教では評価のしようがないが、この馬の注目は鞍上。
昨年、1日8鞍騎乗8連勝を成し遂げた騎手であり、デビューの地マレーシアでは40%という驚異的な勝率をマークしたと言われる注目株。今年31歳と、まだまだ騎手としては若い部類。これから世界の競馬をリードする存在になり得るかどうか、今からつばを付けておくのも面白い。B評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・A・B・B・B・B・A・B・B
総合評価B


ホエールキャプチャ
美坂 54.4-38.6-24.7-12.1 強め
併せ馬で登坂。坂の中盤から徐々に強く追われ、ラストまで鋭く伸びて悠々先着。
真っ直ぐ安定した走りは素晴らしい。活気も良く、調子はさらに上昇気流を描いているように感じる。A評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・A・A・B・B・A・A・B・B
総合評価B


ミッキーアイル
栗坂 50.4-36.7-24.1-12.4 強め
単走。素晴らしい全体時計から、ラスト1ハロンまでそれなりに脚を使ってはいるのだが、坂の中盤から後半にかけて大きく蛇行。
ラチを頼りたがる修正は改善されておらず、古馬一線級との対戦ではその子どもっぽさが致命傷となる。
高く評価し辛く、B評価まで。

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・B・B・B・B・A・B・B・B
総合評価B


ダノンシャーク
栗坂 52.5-38.1-24.2-11.9 強め
併せ馬で登坂。坂路が非常に込み合っている中を力強く駆け上がった。
ラストのみ強く追われ、鋭伸。芯の入った素晴らしい走り。これは一発ある。A評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・B・B・B・A・A・B・B・B
総合評価B(穴)


ジャスタウェイ
栗坂 52.3-38.1-25.0-12.4 馬なり
併せ馬で登坂。坂の半ばで僚馬を遊びたがる面を見せたが、全体的に良好な動き。
海外遠征の疲れは十分に抜けたと見ていいだろう。B評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
A・A・B・B・B・A・A・B・A
総合評価A


ショウナンマイティ
栗CW 66.2-50.0-36.2-11.8 一杯
単走。1週前に6ハロン75秒台の猛時計を計時していたが、この日も一杯に負荷を掛けられた。
直線での伸び鋭く、時計も上々。昨年2着馬が復活を賭け、本気だ。A評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
A・B・B・B・B・B・B・B・A
総合評価B(穴)


グランプリボス
栗坂 53.2-38.3-25.1-13.0 一杯
併せ馬ので登坂。僚馬を馬体を合わせ、ステッキをバシバシ入れてビッシリ追い切った。
テンから飛ばさず、終い重視の追い切り。調整法に変化を掛けてきており、こちらも復活に賭ける気持ちはあるようだ。B評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・B・B・B・B・B・A・B・A
総合評価B


フィエロ
栗CW 81.1-65.9-51.7-38.1-12.2 強め
併せ馬の内。馬なりで追走し、ラストに少し追われて先着。
黒光りする馬体は見栄えが良く、本来の動き以上に良く見えたかもしれないが、良い動きだった。B評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・A・B・B・A・A・B・B・A
総合評価B


クラレント
栗坂 52.2-38.7-25.2-12.8 強め
併せ馬で登坂。ラスト強めで2馬身先着。普段通りのクラレントの調教を消化。
舌を出していない分、真面目に走っていたと見れる。B評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・B・A・B・B・B・B・B・A
総合評価B


サダムパテック
栗坂 53.3-39.2-25.7-12.7 一杯
単走。終始一杯に気合いを付けられ、ビッシリ負荷を掛けられた。
しかし、この時計。過去のこの馬の調教と比較しても明らかに見劣る。能力的に衰えた。C評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
B・C・B・B・B・B・B・B・A
総合評価B


トーセンラー
栗CW 82.1-66.5-52.0-37.5-11.8 一杯
併せ馬の内。直線に向くと、余裕綽々の手応えから僚馬をブッチ切る。
年を重ね、馬体がパワフルに成長しており、さらなる破壊力を備えた可能性も。A評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
A・A・B・B・A・B・A・B・A
総合評価A


ワールドエース
栗坂 52.4-38.7-25.4-13.0 強め
併せ馬で登坂。最後のみ強く追われ、僚馬を大きく突き放してフィニッシュ。
ラストはやや苦しくなったが、馬体に芯が入って良くなっている。B評価

能・騎・コ・ロ・血・距・実・展・枠
A・A・B・B・A・A・B・B・A
総合評価A




以上です。





◎トーセンラー
○ジャスタウェイ
▲ワールドエース
△ホエールキャプチャ
△カレンブラックヒル
△ショウナンマイティ(穴)
△ダノンシャーク(穴)


みなさま、良い週末を!!