こんばんは、明瑞新山です。
土曜日の福島牝馬Sはほぼほぼ手中に収めた勝利がスルリと抜け落ちる様な敗戦。
直線入り口では的中を確信したのですが、スタート直後の不利で位置取りが悪くなったことが良くも悪くも影響していそうです。
ペースは平均よりもやや速い流れで、最終週の馬場も手伝って先行馬が苦しくなり、最後は差し馬が台頭しました。
流れていなくても先行馬が苦しくなる想定だったので読みとしてはほぼ間違っていませんでしたが、着順だけがついてきませんでしたね。
ウキヨノカゼはこれでスプリント、マイル、中距離の3つの異なるカテゴリーでの重賞制覇となりました。
特に古馬になって一度スプリントを使いながら、再度距離を伸ばしての好走はなかなか簡単なことではなく、大いに評価しても良いでしょう。
鞍上さえ乗り替われば、再度GIで馬券圏内があっても良い馬です。
フロンテアクイーンとクインズミラーグロについては現状はOP~重賞クラスという評価にとどまります。
能力は水準以上ですが、大きな武器がないため今後もGIで好走するには至らないでしょう。
牝馬限定重賞で勝ち負けするには十分なので、そちらの路線ならばいつでも主役候補です。
では、日曜日の予想です。
東京11R
フローラS(G2)
開幕週の東京を飾るのはオークストライアルフローラS。
フローラSという競走は、もともとは1月の中山芝1200m戦で3歳牝馬のオープン特別競走として行われていた。
ところが、馬齢表記改変と同時に当時のサンスポ賞4歳牝馬特別に名前だけ強引に移動させられた。
つまり、前身はサンスポ賞4歳牝馬特別であり、オープン特別のフローラSは消滅したという扱い。
当時は現在のフィリーズレビューも4歳牝馬特別という名称であり、ちょうど良い機会だからどっちも今風の名前にしようとなったのだろうが、現存するレースを廃して名前だけ移動とはどうにも不思議な話。
これについてちょっとJRAさんに理由を窺いたいところだが、まぁそれは置いておこう。
さて、名称がフローラSになる前からオークストライアルとして行われていたこのレース。
回次でいうと第36回からがフローラSであり、第1回~第35回が4歳牝馬特別として行われていた。
その4歳牝馬特別時代の勝ち馬が全部で35頭。
そのうち5頭が何らかの理由で本番には出走しなかったが、残る30頭中実に13頭が本番で馬券に絡む奮闘を見せており、本番への直結度は非常に高いと言える。
フローラSに改称後は16回行われ、全勝ち馬が本番に出走。
6頭が馬券に絡んでおり、依然として高い直結度を誇っている。
面白いのは、フローラSに名称を変えた直後に桜花賞からの参戦組が激減した点。
馬は消耗品という概念が広く認知されたことや、使い分けという考え方が生まれたということもあるだろうが、以前のような桜花賞からここを使いオークスへというローテーションは、名称変更後パッタリと途絶えてしまっている。
タイミングがタイミングだけに尚更おもしろく感じてしまう。
とはいえ、それまで高い勝率を誇っていたローテーションからの参戦がなくなったことで、レースとしての予想難度が跳ね上がっている印象だ。
それなのに本番への高い直結度を維持しているということは、能力を信頼しての予想で良いということだろう。
が、個々の能力を分析するためのレベルの高いレースサンプルが不足しているために起こる現象が過去10年で100万馬券1度、10万馬券3度の荒れた結果なのかもしれない。
つまり、いくら荒れるとはいえ、シンプルに「本番でも通用するかどうか」を中心に予想を組み立ててOKなはずだ。
本命はホウオウパヒューム。
メンバー中、本番でも通用する可能性を秘めた馬は3頭。
1頭がこのホウオウパヒューム。
他の2頭はアドマイヤローザとキャナルストリートだ。
ただし、この2頭は致命的に加速性能に劣る。
キャナルストリートは単純にスピードに乗るまでに時間がかかるだけだが、アドマイヤローザの末脚は少々特殊。
簡単に言ってしまえば、京都の下り坂を利してならスムーズに加速できるタイプの末脚なのだ。
ダラダラと長い上り坂のある東京では能力をフルに発揮できない可能性が高い。
さらに、今の内が伸びる東京の馬場でこの2頭の加速では直線のポジション争いで後手を踏みかねない。
その点、仕掛ければスッと反応してくれるホウオウパヒュームは心配なし。
鞍上の意のままに動いてくれるし、父ハーツクライで勝ち鞍のある東京替わりはプラス材料。
前走は最後方から競馬しながらラスト3Fを加速ラップでまとめる非凡な末脚で一蹴。
相手はかなり弱かったが、それなりに格の違いを見せた勝ち方であり、評価は下がらない。
枠は絶好、鞍上は内を突けて仕掛けのタイミングを逃さない田辺騎手、馬も反応が良く馬格があるので間隙を突くのはたやすいはず。
自信の◎。
対抗に上記の2頭のからキャナルストリートを推す。
この馬のハイライトは新馬勝ち直後のアイビーS。
中団やや後ろにつけながら、直線のヨーイドンで一気に置かれて一時は最後方。
そこから盛り返しての4着というのはある意味驚異的。
前でフィニッシュしたのは今となっては2歳女王のソウルスターリングに皐月賞2着のペルシアンナイト、そして共同通信杯2着のエトルディーニュなのだから仕方ない。
むしろ、エトルディーニュとの差は直線で最大約4馬身あったものを最後1 1/2まで詰めているのだから、能力の一端を垣間見せたと判断して良い。
休み明けの前走はその反応の遅さから進路を確保できず、残り100mは鞍上が腰を上げた状態で走り切ったほど。
叩いて反応も良くなっているはずだし、良化を見せていれば面白い存在。
最近絶不調期を脱した感のある蛯名騎手のダンスを笑顔で見守りたい。
3番手にアドマイヤローザ。
エルフィンSで本命を打ったが、直線だけの加速競馬は全く向いておらず、逃げた馬に水を開けられてのだらしない敗戦。
上記にオークスでも通用する可能性があると書いたが、正直前走の走りがこの馬の能力であれば通用する可能性はゼロ。
不向きな展開による不運な敗戦と割り切ってここも重たい印を打つ。
未勝利戦の勝ちっぷりに惚れた身としては、何とか変わり身を見せてほしい。
以下
レースを作れるタガノアスワド
前走強かったレッドミラベル
こちらも勝ちっぷりが良かったザクイーン
までを押さえて馬連で。
馬連
5~2.3.4.6.9(各20%)
2強人気の一角フローレスマジックだが、「オークスで通用する」えを前提に予想すると、どう考えても能力的に通用しないため消し。
その上、枠も恵まれず内に潜り込んでの競馬が望めないというのは痛恨。
この人気は非常に危険に見える。
ただし、当時かなり陣営が叩かれたようだが、この馬のベスト体重はアルテミスSの時くらいだと思っているので、そこまで絞ってきた際には買い目に組み込みたいところ。
京都11R
マイラーズカップ(G2)
5月、京都の芝、開幕週。
とんでもなく速い時計が出ることは想像に難くない。
が、現実はそうではなかった。
土曜10Rの橘Sを例に見てみる。
橘Sは京都の開幕週に行われる3歳限定の名物オープン競走。
限定戦ということで、比較的時計が安定しているレースだ。
この橘Sが1400mで行われてからの8年間で良馬場で行われたのは6回。
その中で、今年の勝ち時計1.21.2は2番目に遅いタイムである。
また、入りの3Fは過去2番目に遅いタイムにも関わらず、上がりは過去最遅タイムという、時計だけ見ればとんでもない凡戦に見えるもの。
週中の雨の影響が残っていたのだろうが、それにしても重い馬場だったようだ。
つまり、日曜日のマイラーズカップも32秒台~33秒台前半の上がり勝負になることはまずないと言える。
ある程度瞬発力に劣る馬にもチャンスがあるということだ。
条件的には年初の京都に近いものがあるかもしれない。
これは私の本命エアスピネルには願ってもない追い風。
この馬の過去最高のパフォーマンスは霧雨煙る晩秋の京都でシュウジをブッチぎったデイリー杯2歳Sであるように、少し上がりが掛かる方が得意な馬。
もちろん、能力が高いので前走の東京新聞杯のようなキレッキレの末脚勝負にもある程度対応出来てしまうのだが、ベストではないので取りこぼしてしまう。
内が伸びるのは開幕週なので当然。
そこからのスピード持続力が問われる今の馬場は惰性で走り切ってしまうこの馬にはうってつけ。
中団より前につけてくれることが絶対条件だが、名手武豊がそんなヘマはするまい。
この馬は恐らくここを勝って安田記念に出れば人気を集めるのだろうが、そこでは限りなく危険な人気馬になってしまう。
買うべきはここだ。
対抗にイスラボニータ。
スピード持続力ならこの馬もなかなかのモノ。
3歳時とは言え、天皇賞秋で持ったまま抜け出してジェンティルドンナをハナ差まで追い詰めたあのパフォーマンスを鑑みれば、衰えた今でもこのメンバーならと思えてしまう。
脚の質はエアスピネルに類似しているので、一緒に抜け出してそのままたたき合う公算が大きい。
3番手にダッシングブレイズ。
当ブログでも何度も本命に推しているこの馬も重賞制覇のチャンス。
休み明けの前走は楽勝と言って良く、その素質を年齢を考えれば、勢いで勝ち切ってしまってもおかしくない。
あとは展開に恵まれそうなブラックスピネルを押さえて馬連で。
馬連
軸 4
08 40%
11 40%
05 20%
なお、人気を集めるプロディガルサンは究極の上がり勝負以外は脆いので消し。
フィエロは昨年同様安田記念で単穴で買いましょう。



