こんにちは、明瑞新山です。
予想家として復活したからにはこちらの記事も復活させようと思い、パチパチしはじめました。
また途中で投げ出す可能性もありますが、記事を書いていたころは実際に新馬戦を詳しく分析することで2歳戦の特に平場の予想精度が飛躍的に上がっていたのも事実。
自分のためにもやるしかないと奮い立たせて頑張ります。
◆6月4日(土)
東京5R
2歳新馬《芝1600m》
【勝ち馬】ノッキングポイント
父 モーリス
母 チェッキーノ(キングカメハメハ)
【血統】
父はメジロの忘れ形見モーリス。
その成長力と血統背景から種牡馬として大きな期待を集める新鋭。
初年度の世代からスプリンターズSを勝ったピクシーナイトを輩出し、一定以上の早熟性を示したかと思えば古馬になって連勝を重ねたジャックドールが出現し成長力もアピール、押しも押されぬ人気種牡馬である。
ただし、平均的な打率はさほど高くなくIEも低調。
自身の成長力が伝わっていればここから伸びる産駒が数多く出てくるはずだが果たして・・・
母は名門ハッピートレイルズ一族のチェッキーノ。
ただ単に名門の出、というだけでなく自身もフローラS勝ち→オークス2着の戦績を残した。
本馬が初仔であり、産駒初出走初勝利を達成した形になる。
【レース内容】
12.7 – 11.1 – 12.3 – 12.8 – 12.7 – 11.4 – 11.2 – 11.1
好スタートから折り合い重視の競馬で5.6番手追走。
新馬戦らしく引っかかる馬もいる中で動じることなくぴったりと折り合って競馬を進める。
3角からジワッと上げて前を射程圏内に入れると、直線では軽く仕掛けただけで一気に突き抜けて快勝。
正直な感想。
ヤ バ い だ ろ こ の 馬
ラップ構成がキレイに後傾になっていることも素晴らしいしスタートが上手なのも素晴らしい。
鞍上の指示に素直なのも最高。
ただ、そんなもんじゃない。
そんなもんは優等生タイプの競走馬・・・例えばブレッシングレインですら持ち合わせている。
そういった類のものではなく、わざわざ「ヤバい」と表現してしまった原因はその体幹のブレないフォームだろう。
1頭だけ空中でスライドしていると言っても過言ではないレベルの走りで、一発目からヤバものを評価することになったと思っている。
さすがに若駒らしく手前を替えるときやコーナーでは走りが乱れることもあったが、直線でのトップスピードでのフォームは目を見張るものがある。
ゴール前で手前を替えるとグンと加速しており余力もたっぷり。
クラシックの主役候補と考え、今年の2歳馬評価はこの馬を軸に行っていくことになりそうだ。
【評価】☆☆☆☆☆☆☆☆【☆8】
このレースのその他の馬たちだが、レースレベルとしては低くないので、上位馬については早期の未勝利戦から積極的に購入していきたい。
特に3着のバロックダンスは次走確勝レベルと見ている。
中京5R
2歳新馬《芝1600m》
【勝ち馬】ダイヤモンドハンズ
父 サトノダイヤモンド
母 メチャコルタ(El Corredor)
【血統】
父はサトノダイヤモンド。
自身がクラシック時期から活躍していたことやその雄大な馬格などからディープインパクトの後継として大きな期待を浴びる種牡馬。
その初年度産駒となり、世代トップバッターがいきなり勝ち上がった。
まだまだ産駒の傾向がつかみきれない現状ではあるが、徐々に分析しこの項で紹介できればと思っている。
母はアルゼンチンのGI馬メチャコルタ。
現役引退後早期に買い取られたため彼の地での産駒はおらず、本馬が本邦輸入後3番仔となる。
競走馬になったのは長兄のロジモーリスだけだが、未勝利で引退。
母に産駒初勝利をプレゼントする格好となった。
【レース内容】
12.7 – 11.2 – 12.2 – 12.4 – 12.3 – 11.7 – 11.2 – 11.7
五分のスタートからスッと好位での競馬。
新馬戦にしてはしっかりと流れたレースということもあり、折り合いに不安を見せることもなかった。
3角手前から徐々にエンジンを掛けてポジションアップをしていき、4角出口でアクセルオン。
直線ではいっぱいに追われて粘るスズカダブルを差し切り優勝。
前脚の使い方が非常にキレイな馬で、手前の変更もスムーズ。
現時点での完成度が非常に高く、その違いで勝ち切った印象だ。
つまり、早期のOP戦であれば連勝してしまう可能性があるが、秋以降まで休養となるとここからどれくらい成長するかがカギになるということ。
次走試金石。
【評価】☆☆☆☆【☆4】
◆6月5日(日)
東京5R
2歳新馬《芝1600m》
【勝ち馬】モリアーナ
父 エピファネイア
母 ガルデルスリール(ダイワメジャー)
【血統】
父はすっかり人気種牡馬となったエピファネイア。
実はこの馬の初年度産駒を見た時、到底活躍するとは思えなかった。
というのも、切れ味という点でかなり問題を抱えているように見えたからだ。
ところが、昨今競馬の質が大きく変化しており、軽い切れ味だけでなく重厚なしぶとさが求められるようになった。
その事実がエピファネイア産駒の活躍を大きく後押ししていると考えている。
今や種付け料も種付け数も日本で一番にまで登り詰めた大種牡馬。
まさか非サンデー系のしかもシンボリクリスエスの血脈がその座に就くとは思いもよらなかった。
母は中央競馬で2勝を挙げ長く活躍したガルデルスリール。
その母バシマーの産駒はクズが少なく、それに見合った形の戦績。
繁殖としても本馬の勝利によって3頭全てが中央競馬で勝ち上がったこととなり、母の特徴を受け継ぐ形の成績となっている。
【レース内容】
13.3 – 12.3 – 12.8 – 12.8 – 12.4 – 11.2 – 11.0 – 11.1
好スタートから行きたい馬を行かせて好位から。
3F通過が38.4という超スローペースでも掛かることなく追走し、直線でもギリギリまで脚を溜める。
追い出しを我慢している間に先頭に並ぶと、鞍上のGoサインに反応して一気に突き抜けて楽勝。
内容もラップも悪くはないが、正直スローすぎて評価できないというのが本当のところ。
安田記念を見てもらっても分かる通り、超抜上がりが出る馬場だったというのも大きな要因だ。
個人的には走りそのものから感じるものがあまりなかったので一旦は☆3までとしておく。
こちらも次走試金石。
【評価】☆☆☆【☆3】
その他の馬たちについても評価しにくい。
逃げて5着に沈んだエルフサイエンが、少なくとも同じ距離のレースでは消し安定だろうというくらいか。
東京6R
2歳新馬《芝1400m》
【勝ち馬】クラックオブドーン
父 サトノクラウン
母 クラックシード(キングカメハメハ)
【血統】
父サトノクラウンは香港ヴァーズと宝塚記念の覇者。
そのGI2勝を含む重賞を6勝したにも関わらず、生涯を通して1番人気に推されたのは皐月賞の1度のみという不思議な馬だった。
血統的にはアイルランドのリステッド競走の勝ち馬にマイルGI勝ち馬のマルジュを種付けしただけの一見平凡に映る配合。
だが、実はこのジョコンダⅡが輩出したGI馬は2頭とも父がマルジュであり、抜群の好相性だったのだ。
現役時代は切れ味不足のイメージが強く、国内で好走するときは馬場が悪いことが多かった。
初年度産駒がいきなり勝ち上がったが、こちらも今後サンプルを積み上げて好走パターンを研究できればと考えている。
母は早くから素質を評価されていたクラックシード。
デビュー2連勝→スイートピーS出走というクラシック路線を歩み、紫苑S2着から秋華賞に出走を果たしている。
その後は1000万下で2.3着を繰り返しながら勝ちきれないもどかしい成績で引退。
本馬が4番仔になるが、上3頭のうち2頭は中央競馬で勝ち上がっており、繁殖としてはクズを出さない有能といえそう。
【レース内容】
12.8 – 11.7 – 11.9 – 12.1 – 11.2 – 11.4 – 11.9
スタートの出はイマイチ。
ただ、他も速くなかったことから極端に後方からのレースにはならなかった。
先手を主張する馬がいたため早々にバラける展開になりストレスのない位置を追走できた。
芝1400mで3F通過36.4というスローペースを3角からジワッと上げて直線へ。
直線ではなかなかトップスピードに乗れなかったが、最後の最後でギリギリ前を捉えて1着。
直線での走りを見ても分かる通り、走行時のバランスが非常に悪い。
仕掛けてから俊敏な反応がなかったのもおそらくこのためで、このバランスの悪さが改善されないことには競走馬としての大勢は難しいのではないか。
【評価】☆【☆1】
その他の馬もラップを考えるとあまり強そうには見えないが、ゴール前で鋭く伸びてきた3着のノーブルランには少し注目したい。
手首の返しが非常にシャープで、どんな馬になるのか楽しみ。
中京5R
2歳新馬《芝1400m》
【勝ち馬】ジョウショーホープ
父 ミッキーロケット
母 スターフォーユー(アグネスデジタル)
【血統】
またまた初年度産駒が勝利。
父はミッキーロケット。
上記サトノクラウンと同じく宝塚記念を制した馬。
現役時代はどうしても名脇役という位置づけで見られることが多く、地味な印象だったが、種牡馬をしては早速結果を出して見せた。
母スターフォーユーはデビューから4戦連続2桁着順で引退の率直に言って駄馬。
一族に短距離女王ビリーヴやストーンステッパー(根岸S等ダートの重賞3勝)がいるが、活力という点ではやや寂しい。
【レース内容】
12.8 – 11.2 – 11.5 – 11.5 – 11.4 – 11.5 – 12.4
ソロッとしたスタート。
頭数的にもそれが不利にはならず、スッと好位につけての追走。
行きたい馬も鈴を付ける馬もいたため淀みない流れになったが、手応え抜群で4コーナーをカーブ。
直線では前2頭の間隙を突いてしっかりと脚を使い完勝。
新馬戦らしからぬ道中緩まないペース。
それをガツンとした手応えで追走し最後もしぶとく伸びた勝ちっぷりはまずまず見どころがあった。
少なくとも同じ日の同じ1400mの東京の新馬戦よりは内容は良かったと思う。
血統背景的にも次は人気にならないだろうが、1200m戦なら穴で一考、1400m戦なら消しと考えておきたい。
【評価】☆☆【☆2】



