【勝ち上がり2歳馬評価2019】明瑞新山の眼【8月31日、9月1日分】

 

 

 

こんばんは、明瑞新山です。

 

 

 

 

 

 

9月1日にキャロットクラブ募集馬の評価記事をアップさせていただいた関係で、2歳馬の評価記事を公開するタイミングがズレてしまいました。

 

申し訳ありません。

 

数少ない私が出せる有益な記事(と思いたい)なので、これからもよろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8月31日

 

 

 

新潟5R 2歳新馬

 

【勝ち馬】ミッキーメテオ

父 ルーラーシップ

母 メテオーリカ(ディープインパクト)

【評価】★★★★【★4】

 

 

13.2 – 11.6 – 11.9 – 12.5 – 12.9 – 12.5 – 11.5 – 10.7 – 12.4

 

 

 

関西馬ミッキーメテオが新潟で新馬勝ち。

 

実はこの馬、POGで指名しようと検討していた1頭で(うまうまジェントル氏に指名され獲得できず)、予想通りの好馬体で競馬場に登場。

 

馬体はスッキリしすぎているくらいで、動きは柔らかく上質。

 

本当に綺麗な馬である。

 

 

 

レースでは五分のスタートから馬なりの競馬で先行。

 

各馬内外の出方を窺いながらでなかなか序列が決まらなかったが最終的には2番手でレースを進める形に。

 

そのまま落ち着いてレースを運び、すぐ外のバルバレスコと共に手応え抜群で3.4コーナーをカーブして直線へ。

 

直線では徐々にエンジンを吹かしながらスピードに乗せて行き、ラスト350mでGoサイン。

 

それを見てすかさずバルバレスコも仕掛けて一騎打ちムードが漂うが最後まで並びかけることを許さず押し切った。

 

 

 

緩い区間と速い区間がくっきりと分かれているレースで、2.3F目は新潟の新馬戦にしては流れた方。

 

その後大きく緩めたとは言え先行策から後続を寄せ付けずに押し切ったのは評価できる。

 

欲を言えばラスト1Fをもう少しまとめて欲しかった。

 

「後続を寄せ付けなかった」というよりは「後続がもっと止まった」と言える構成で、そこでしっかりと粘り腰を発揮できるようになればクラシックまで歩を進めてもおかしくない。

 

 

 

2着バルバレスコはミッキーメテオをピッタリとマークして振り切られた。

 

今後、この馬がそれなりの力を示すようならばミッキーメテオの評価も上がっていくだろう。

 

 

 

人気を集めて吹っ飛んだペルラネーラは出遅れて好位まで押し上げての競馬。

 

押し上げたタイミングがやや速い流れの区間で、直線で真先に手が動いて伸びを欠いても仕方がないと割り切れる内容。

 

厩舎的にも初戦からガッツリ仕上げてくるところではないので、次走パドックでの雰囲気次第ではあるが狙える馬。

 

 

 

ただし、このレースで最も注目すべきは3着のシンドラー。

 

私の出資馬でもあるブレッシングレインの調教パートナーで、最終追い切りでも良い動きを披露。

 

パドックでも父スピルバーグという地味な字面とは裏腹に良い体をしており、レース振りに注目していた。

 

ところが、ゲートで5馬身近く遅れるアクシデント。

 

その後も適当に外を走って押し上げ、直線ではなんの工夫もない大外一気。

 

それでいてあそこまで追い上げてくるのだから、こちらこそ次走巻き返し必至。

 

スタートに不安が残る馬なので確勝とは言い切れないが、馬券圏内の期待は大きく、血統的にも妙味のある馬なのは間違いない。

 

 

 

それにしても、ペルラネーラは着順こそ奮わなかったが馬群での競馬を経験できて得るものは大きかったはず。

 

が、シンドラーはダラダラと大外を走らされてほぼなんの経験も積まずに帰ってきただけ。

 

この差は非常に大きい。

 

心の底から思う。

 

この騎手に私の出資馬に乗って欲しくないと。

 

 

 

 

 

 

 

 

新潟6R 2歳新馬

 

【勝ち馬】ラブオナヴィータ

父 クロフネ

母 コイセヨオトメ(フジキセキ)

【評価】★★【★2】

 

 

12.7 – 11.2 – 11.9 – 12.2 – 12.3 – 13.4

 

 

 

スタートで後手を踏んだものの押してからが速く一気にハナへ。

 

そのまま逃げ切ってしまうわけだが、結論から言うとレースレベルが低すぎる。

 

スタートの分の不利を巻き返してなおラスト突き放したのは評価できるが、500万はともかく、それよりも上で通用するとは思えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

新潟1R 2歳未勝利

 

【勝ち馬】マルターズディオサ

父 キズナ

母 トップオブドーラ(Grand Slam)

【評価】★★★★★【★5】

 

 

12.5 – 11.2 – 11.8 – 11.9 – 12.2 – 11.4 – 11.4 – 11.9

 

 

 

初戦でウーマンスハートの2着だったマルターズディオサが快勝。

 

 

 

スタートで大きく出遅れて最後方からの競馬。

 

道中は最後方のインでじっくりと脚を溜め、3コーナーから内ラチ沿いを通って進出開始。

 

直線に入っても前とは6馬身ほど差があったが、そこからの1Fであっさり並びかけるとそのまま突き抜けて初勝利。

 

 

 

出遅れた時には終わったかと思われたが、直線でド肝を抜く末脚で最内を強襲。

 

前週に行われた新潟2歳Sを0.7上回る勝ち時計で、スタートがまともであればもっと簡単に勝てたレース。

 

最後は差を詰められてのゴールだが、ラスト3F目で10.5前後の極限に近い脚を使っている計算であり、余力がなくなるのは致し方が無い。

 

今からウーマンズハートとの再戦が楽しみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

新潟2R 2歳未勝利

 

【勝ち馬】マイネルアストリア

父 ハードスパン

母 オレゴンレディ(Shamardal)

【評価】★★★【★3】

 

 

12.8 – 11.2 – 12.7 – 13.7 – 12.6 – 12.4 – 13.0 – 13.5 – 13.7

 

 

 

出走馬13頭中9頭が初ダートという難解な1戦を制したのはダート経験馬マイネルアストリア。

 

中でも、この馬だけがダート→芝→ダートという臨戦過程だった。

 

 

 

好スタートから押して積極策。

 

内のフジノヤマテソーロも主張したため2番手に落ち着こうとするが、そこで外から被されそうになり、ここでそれをさせまいと更に加速して1コーナーへ飛び込んでいく。

 

そのため、前の流れはかなり速くなったが、結果的にはこれが大ファインプレイ。

 

 

 

向こう正面で大きく息を入れ、3角で一緒に逃げたフジノヤマテソーロを粉砕したところで後続が一気の捲り。

 

直線入り口では一旦先頭を奪われるが、ここでGoサイン。

 

あっさり内から抜け出すとそのまま5馬身突き放して圧勝V。

 

 

 

1コーナー手前でブロックした相手こそ直線入り口で一旦先頭を譲ったノーブルミラクルであり、あの一瞬が勝負を分けたという表現は大げさでもないだろう。

 

とはいえ、これだけの着差となったのはそれなりに能力の差があったということだろう。

 

ラップ構成的にも先行馬にはかなり苦しいレースだったので、水準以上の力は秘めていると考えて良い。

 

 

 

ノーブルミラクルは思ったような競馬が出来なかった上にハイペースに巻き込まれ、さらに仕掛け早と敗因目白押し。

 

次走注目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小倉5R 2歳新馬

 

【勝ち馬】パドゥヴァルス

父 エピファネイア

母 アンレール(ディープインパクト)

【評価】★★★★【★4】

 

 

12.1 – 10.6 – 11.3 – 11.6 – 11.8 – 12.0

 

 

 

バレークイーン一族のバドゥヴァルスが新馬勝ち。

 

パドックではいかにも芝短距離の新馬向きといった感じの体で登場。

 

仕上がりも良く、好勝負を予感させた。

 

 

 

レースでは五分のスタートから押して先行策。

 

序盤こそレースのスピードに戸惑うシーンが見られたが、鞍上が気を抜かないように工夫しながらレースを運ぶ。

 

3角手前でスピードに乗せると進出開始。

 

4角では逃げ馬を射程圏内に入れて直線へ。

 

直線では他先行馬が止まる中唯一伸び続け、軽快に逃げるハクアイブラックを猛追。

 

ラスト70mでこれを捕えると、ゴール手前ではソラを使う余裕を見せながらの楽勝。

 

 

 

 

ラスト100mからのフォームが非常に印象的で、これまでデビューしたエピファネイア産駒の中で最も可能性を感じた馬。

 

スタート直後やゴール前で若さを見せたように気性面に課題はあるが、桜花賞のダークホースに成長する余地は大いにある。

 

 

 

 

 

 

 

 

小倉2R 2歳未勝利

 

【勝ち馬】フルートフルデイズ

父 ブラックタイド

母 ジューンブライド(アフリート)

【評価】★★【★2】

 

 

12.6 – 11.4 – 12.0 – 12.6 – 12.6 – 12.6 – 12.4 – 12.0 – 11.7 – 12.3

 

 

 

「中央で唯一の産駒がデビュー」と先週あたり話題になっていたコメートの全妹が初勝利。

 

 

 

これまでのレースとは違い、好スタートから先行策。

 

馬群に入れても怯むことなく余裕を持って追走できていた。

 

淡々と淀みなく流れるペースを外3番手で追走し、3角過ぎで外から被せてきたエキスパートと共に徐々に進出。

 

 

4角でアバンダンスシチーに並びかけると、そこからゴールまでの猛烈な叩き合いを制して初勝利。

 

 

 

時計・上がりともに平凡で評価は上がらない。

 

 

 

なお、上述の一緒に進出したエキスパートくんは4角で突如逆手前になり、コーナーを曲がりきれず失速。

 

これがなくとも4着ではあっただろうが、もっと際どい4着であったはず。

 

次走広いコースに変われば面白いかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆札幌11R 札幌2歳S(G3)◆◆◆◆◆

 

【勝ち馬】ブラックホール

父 ゴールドシップ

母 ヴィーヴァブーケ(キングカメハメハ)

【評価】★★【★2】

 

 

12.3 – 11.5 – 12.2 – 12.3 – 12.3 – 12.5 – 12.5 – 12.3 – 12.5

 

 

 

ファーストクロップとなるゴールドシップの産駒がワンツーフィニッシュ。

 

しかも勝ったブラックホールは私の出資馬オーソリティに新馬戦で負けている馬。

 

個人的にはテンションが上がる結果であった。

 

 

 

勝ったブラックホールは好スタートから抑えて後方待機策。

 

向こう正面でゴルコンダが押し上げて行っても動かず、ジッと機を窺っていた。

 

道中息の入らない逃げ馬に厳しいラップ構成で、最終コーナーを待たずしてハナ・2番手の2頭は脱落。

 

代わって2番手集団の馬たちが殺到して直線へ。

 

この殺到の最中に大外を突いて進出したのがブラックホールで、直線では一旦抜け出しかけたゴルコンダを目標に鋭伸。

 

ラスト150mでこれを交わすとそのまま重賞初勝利のゴールへ飛び込んだ。

 

 

 

正直、この馬が重賞を勝つとは露ほどにも思わず、この評価記事内でも辛辣な文章を書いてしまって申し訳ないと言う気持ちで一杯である。

 

素直にお詫びさせていただきます。

 

 

 

 

 

だが、私の評価は変わらない。

 

この馬はそれほど強くない。

 

 

 

 

 

なぜか。

 

 

 

 

 

このレースは洋芝特有の抑揚の少ないラップ構成となっている。

 

が、その中にある微妙な凹凸を拾っていくと、タイムフライヤーが勝ったホープフルSに近い構成になってくる。

 

逃げ馬がハイペースで引っ張って自滅→そこからラップが落ちることで後続が脚を使わずに自然と前との差が詰まる→先行馬は序盤で脚を使っているので余力がない→差しが決まる・・・という「アレ」である。

 

 

 

当時の上位入線馬やレースについての評価はこの記事の中に書かれているので参照頂くとして、とにもかくにもブラックホールとサトノゴールドのワンツーフィニッシュは何の価値もないものであり、これから目標とされる大きなレースでは通用しないと見た。

 

もしも秋の東京や京都の重賞であっさり適応するようならば、父並の素質を秘めている馬だろう。

 

その時は評価を改めたいと思う。

 

 

 

このレースで最も評価されるべきは先行策から内でドン詰まりの憂き目に遭ったダーリントンホール。

 

前半脚を使って先行したのに直線入り口ではブラックホールより後ろに居るとか訳が分からないよ。

 

次走条件戦やOP戦なら基本的には負けないと見て軸安定、重賞でも普通に勝負になるし今回の上位2頭には負けないと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

札幌5R 2歳新馬

 

【勝ち馬】アイスシェルフ

父 ルーラーシップ

母 アイスドール(キャプテンスティーヴ)

【評価】★★【★2】

 

 

7.1 – 12.3 – 12.9 – 13.1 – 13.4 – 12.6 – 11.6 – 11.7

 

 

 

フェアリードール牝系のアイスシェルフがデビュー勝ち。

 

パドックでは肉厚ながらシャープなシルエットで、動きにも柔らか味があって良い感じ。

 

レースでは好スタートからスッと2番手につけるセンスを見せる。

 

かなり遅い流れの中でも掛かることなく競馬を展開し、最後の直線でも楽々抜け出して快勝。

 

 

 

流れとしては超スローの2F戦で、この馬自身の能力を評価できる部分は何もない。

 

むしろこの流れで最後差を詰めてきたテイストオブハニーやオーロラフラッシュを褒めるべきレース。

 

この2頭はすぐにでも勝ち上がれる馬。

 

 

 

 

 

 

 

 

札幌1R 2歳未勝利

 

【勝ち馬】ミヤマザクラ

父 ディープインパクト

母 ミスパスカリ(Mr.Greeley)

【評価】★★★★★【★5】

 

 

12.7 – 10.5 – 11.7 – 12.7 – 13.1 – 13.1 – 12.5 – 12.5 – 11.7 – 11.6

 

 

 

新馬戦直後の評価記事で次走注目としたミヤマザクラが大楽勝。

 

五分のスタートから先行集団の直後につけてレースを運ぶ。

 

主導権をめぐっての攻防があったためかなり縦長の展開になったが、向こう正面で遊撃にペースが緩くなりやや力みながらの追走。

 

それでも鞍上が細心の手綱さばきで上手く力を抜いてやりながら脚を溜め、3角で外に進路が出来るとグンッと反応。

 

その時点で勝利を確信するほどの手応えの違いで進出すると、あとは突き放す一方の大楽勝。

 

 

 

このラップで止まった先行馬はあまり強くなく、ここに差し込めなかった差し馬たちもまた弱いと言わざるを得ない。

 

が、それにしても1頭だけパフォーマンスが異次元で、しかもラスト3F加速ラップでの締め。

 

高く評価したい。

 

 

 

直線でのステッキはご愛嬌程度に1発のみだったが、最後まで気を抜かさないようにしっかりと追っていたのを見ると普段は生ズルい馬なのかもしれない。

 

その辺りの気性面の若さが解消されれば非常に楽しみな逸材。

 

 

 

もう一つ心配なのは血統面。

 

兄姉が全く切れ味のない馬で、この条件にベストマッチした結果の大楽勝という可能性は少なからずあるのだ。

 

ラスト2F11秒台で駆けているので心配はいらないかもしれないが、東京での切れ味勝負となると一抹の不安は残る。

 

 

 

 

 

 

 

 

札幌2R 2歳未勝利

 

【勝ち馬】デルマオニキス

父 オンファイア

母 デルマトモエゴゼン(キングカメハメハ)

【評価】★★★★【★4】

 

 

6.7 – 11.0 – 12.1 – 13.4 – 13.6 – 12.9 – 12.6 – 12.6 – 12.8

 

 

 

五分のスタートも直後に外に膨らんで失速し最後方から。

 

そこからの行きっぷりが素晴らしく、1コーナーまでに前に取りつくと2コーナーを回り切ったところでは既に中団まで押し上げていた。

 

そのまま中団やや前目に陣取っていたが、3角手前でペースが上がると再び置かれそうになり鞍上が必死に追いはじめる。

 

4角では前が綺麗に開いた事もあり内からスルスルと5.6番手まで押し上げてきて、直線ではその勢いのまま一気に差し切って見せた。

 

ラップ構成的にも前が止まっていないにも関わらず差し切っており、序盤から4角までは色々とロスがあったことも考えれば強い競馬。

 

レースレベルは高めで、それをその内容で勝ちきったことを踏まえればそれなりの評価が必要になってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9月1日

 

 

 

新潟5R 2歳新馬

 

【勝ち馬】ロードエクスプレス

父 キンシャサノキセキ

母 クインズラッシュ(スウェプトオーヴァーボード)

【評価】★★★【★3】

 

 

12.5 – 11.2 – 11.6 – 11.9 – 12.3 – 11.9 – 11.7

 

 

 

小柄ながらもまとまった体付きで、歩様もまずまず。

 

それほど見栄えする馬ではなかったが、レースは強かった。

 

 

 

五分のスタートから促しつつ先行策。

 

外から被されてやや力みながらの追走となったが、なんとか宥めつつの競馬。

 

前2頭が後ろを離して逃げる形になると力みが抜けて安定した走りに変化。

 

4コーナーを落ち着いてカーブすると前2頭の外に持ち出してGoサイン。

 

前2頭が苦しくなっていたこともあるが、一気に加速して捕えて突き放して大楽勝。

 

 

 

勝ち時計は普通、上がり3Fの構成はまずまず。

 

比較対象としてベストは昨年のハバナウインドで、あちらと比べるとこちらの方が息が入れにくい先行馬に苦しい競馬。

 

それをこの上がりで突き抜けるのだから、まちがいなくこちらの方が強い。

 

ただし、ハバナウインドはその後中距離に延長して結果を出したようにベストの距離でなかったことは忘れてはいけない。

 

こちらはキンシャサノキセキ産駒でこの距離ベスト。

 

上積み疑問も500万で即通用してもおかしくない。

 

 

 

 

 

 

 

 

新潟3R 2歳未勝利

 

【勝ち馬】サペラヴィ

父 ローズキングダム

母 セミニョン(マンハッタンカフェ)

【評価】★★【★2】

 

 

12.9 – 11.5 – 12.7 – 13.0 – 12.9 – 12.4 – 12.3 – 12.0 – 12.1 – 12.6

 

 

 

好スタートから好位を窺う競馬。

 

だが、外の各馬が速かったためすぐに作戦変更し差しに回る。

 

1コーナーまでにかなり行きたがる面を見せていたが、鞍上がきっちり御して向こう正面へ。

 

道中は後方5番手となったが、逃げ馬との距離は一定に保ちながらの追走。

 

3コーナーからスピードアップすると徐々に外に進路を取りながら4角を回って直線へ。

 

直線では前2頭が完全に抜け出していたが、止まることなく伸び続け、ゴール前でトロワシャルムをギリギリ捕えて初勝利。

 

 

 

6F目以降加速を続けるラップ構成で、逃げ馬との距離を測って騎乗した鞍上の好騎乗が光った1戦。

 

序盤も無理して前につけるのではなく、臨機応変の判断を見せており、これは騎手の腕による勝利と言えそう。

 

 

 

2着のトロワシャルムはやや厳し目の流れを前受けして早めに抜け出す横綱相撲。

 

ちょっと周りがだらしなかったため1頭で走る時間が長くなったのが痛かったか。

 

レース巧者でもあり、勝ち上がりは近い。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆小倉11R 小倉2歳S◆◆◆◆◆

 

【勝ち馬】マイネルグリット

父 スクリーンヒーロー

母 マイネショコラーデ(ロージズインメイ)

【評価】★★★【★3】

 

 

12.0 – 10.5 – 11.2 – 12.2 – 12.0 – 12.6

 

 

 

スクリーンヒーロー産駒初のスプリント重賞勝ち。

 

 

 

五分のスタートから前の出方を窺いながらの競馬。

 

流れに任せて無理する事なく先行集団の真ん中に付ける絶好の競馬。

 

人気のカイルアコナを目の前に置き、その動きに呼応するかの様に3角で進出開始。

 

直線入り口でGoサインを出すとカイルアコナをあっさり交わし、最後は内から強襲してきたトリプリエースを抑えて優勝。

 

 

 

内容としてはフェニックス賞の方が良く、評価は横ばい。

 

次走以降で特に注目すべき馬というのもこれといって見当たらなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

小倉5R 2歳新馬

 

【勝ち馬】ヴェルトライゼンデ

父 ドリームジャーニー

母 マンデラ(Acatenango)

【評価】★★★★【★4】

 

 

13.0 – 12.0 – 12.7 – 12.3 – 12.3 – 12.4 – 12.4 – 12.3 – 12.2

 

 

 

パドックではお世辞にも見栄えがするとは言えず、後肢の可動域に光るものはあるもののそれほど抜けた馬のようには見えなかった。

 

レースでは好スタートからかなり強引な先行策。

 

1コーナーまでに被されるのを嫌がるかのように、外の馬を弾き飛ばしながら2番手を確保。

 

2コーナーで内からダンシングリッチーがスルスルとハナを奪う新馬にしては入れ替わりのある競馬となる中、向こう正面でもずっと鞍上の手が忙しく動く競馬。

 

3角すぎから我慢できない様子で前を飲み込みに行くと4角先頭であっさり突き抜けて大楽勝。

 

 

 

鞍上の手が忙しく動いていたように、かなり操縦桿の敏感な馬だと思われる。

 

それだけ積んでいるエンジンが優秀でギアチェンジが速く、且つ生ズルい馬ということなのだろう。

 

乗りこなすのは相当の技量が必要なはずで、この鞍上でなければもっとバカみたいな競馬をしていた可能性が高い。

 

時計は水準、ラップ構成は優秀で次走が楽しみな馬。

 

馬体面での成長はもっとほしいところ。

 

 

 

 

 

 

 

 

小倉1R 2歳未勝利

 

【勝ち馬】キメラヴェリテ

父 キズナ

母 ルミエールヴェリテ(Cozzene)

【評価】★★【★2】

 

 

7.1 – 10.9 – 12.1 – 13.2 – 12.7 – 12.5 – 12.8 – 13.4 – 13.2

 

 

 

好スタートから出ムチを2発3発と入れて先手を主張。

 

無事にハナを奪っても大きく息を入れたりせずに後続を突き放しての強気の逃げ。

 

3.4角でさすがに後続も差を詰めてくるが、直線に入るとこれを再度突き放して快逃。

 

 

 

馬場を最大限に味方につけた勝利で、正確な評価は次走を見てみないとなんとも言えない。

 

現時点では馬場に助けられた勝利と解釈するのがベストか。

 

 

 

 

 

 

 

 

小倉2R 2歳未勝利

 

【勝ち馬】エグレムニ

父 キズナ

母 ビーチアイドル(ファルブラヴ)

【評価】★★【★2】

 

 

12.1 – 10.6 – 11.3 – 11.9 – 12.8 – 12.2

 

 

 

好スタートから馬なりの競馬で先行策。

 

前2頭がかなり速く、この馬場で34.0のハイペース。

 

その2頭がヘロヘロになったところを同じ位置にいたカリオストロと共に捕えてワンツーフィニッシュ。

 

 

 

時計・上がりからは同日の小倉2歳Sでも4.5着くらいの競馬だったと想定できすが。それ以上のモノは感じない。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆札幌9R すずらん賞(OP)◆◆◆◆◆

 

【勝ち馬】ケープコッド

父 ダイワメジャー

母 ハーロンベイ(Elusive Quality)

【評価】★★★★【★4】

 

 

12.1 – 10.7 – 11.4 – 12.0 – 12.1 – 12.4

 

 

 

五分のスタートからジワッと出してハナへ。

 

他が主張する中でそれほど無理せずに先手を取れる好センス。

 

そのまま後続を引きつけつつ逃げているはずが、追いかけてきた馬たちがバテて脱落。

 

直線入り口では2馬身ほどのリードを保って鞍上がターフビジョンを確認する余裕があるくらいの競馬。

 

そのまま後続の追撃を許すどころかさらに突き放しての快勝。

 

函館2歳Sや小倉2歳Sでも確実に好勝負できたであろうパフォーマンスで、京王杯2歳Sに歩を進めれば大本命。

 

 

 

2着ヒルノマリブはスタートからゴールまで、まるで「2着を獲りに来ました」といわんばかりの競馬。

 

1200m戦で前とあれだけ離れているのに直線入るまで仕掛けないとはどんな思考回路をしているのか。

 

勝浦と言う人間が不思議で仕方がない。

 

 

 

ニシノデイジーが乗り替わりになるのも残念でもなく当然。

 

特にシニノデイジーで不思議だったのは「ダービーで掲示板に入らなければ乗り替わり」と最後通告を受けていたにも関わらず皐月賞と何ら変わり映えの無い競馬としたこと。

 

そこで馬の力で掲示板を確保してしまったが、セントライト記念でもまた同じ競馬をしているんだから呆れたもの。

 

普通の人間ならば同じことをしていては負けてしまうので、他の策を練るなりレース中に工夫をするなりするはず。

 

それを堂々と全く同じ競馬で帰ってくるのだから、いやはや常人では計り知れないメンタルである。

 

 

 

よくよく考えてみればこの勝浦、初めてGIを勝たせてもらったテレグノシスで出走した天皇賞秋(2番人気)で

 

 

 

「今の東京は外が伸びないから絶対に外を回すな!大外はダメだぞ!」

 

 

 

と恩師・杉浦調教師に指示されたにも関わらず「内を突くのは怖いから」という理由で大外をブン回して11着だった人間。

 

当時も即乗り替わりを喰らっていたのを思い出した。

 

 

 

あれから15年。

 

 

 

全く成長してないんだな、こいつは。

 

 

 

ヒルノマリブは500万なら楽勝レベル。

 

他では捌ききれなかったカワキタアジンも少し注目しておきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

札幌1R 2歳未勝利

 

【勝ち馬】ベッラヴォルタ

父 ヴィクトワールピサ

母 ミルククラウン(Mr.Greeley)

【評価】★★★【★3】

 

【勝ち馬】イッツアワターン

父 ジャングルポケット

母 メイクヒストリー(サンデーサイレンス)

【評価】★★【★2】

 

 

7.0 – 11.3 – 11.9 – 12.3 – 12.4 – 12.4 – 12.3 – 12.1

 

 

 

スタートで煽り大きく出遅れたベッラヴォルタ。

 

馬群から5馬身離される絶望的な展開だったが、さほど無理をすることなく馬群に取りつくと、3角手前では五分のスタートかた中団やや前目で競馬としていたイッツアワターンの真後ろまで押し上げてきていた。

 

3角からは共に進出し、4角で仕掛けて直線へ。

 

直線では内の先行馬たちに余力がなく、完全に一騎打ち。

 

前で突き放そうとするイッツアワターンにジリジリと差を詰めるベッラヴォルタ。

 

2頭の鼻づら並んだところがゴールだった。

 

 

 

内容からすれば完全にベッラヴォルタの方が上だが、ラップ構成的にはイッツアワターンもまずまず。

 

★3と★2とする。

 

 

 

 

 

 

 

 

札幌2R 2歳未勝利

 

【勝ち馬】メイプルプレゼント

父 ベルシャザール

母 パルスレディー(シャンハイ)

【評価】★★【★2】

 

 

12.2 – 10.9 – 11.8 – 12.1 – 12.0 – 12.8

 

 

 

前走本命で推奨したものの、何故かグッと抑え込んだ上に直線で詰まって沈んだメイプルプレゼントが快勝。

 

今回はスタートから積極的に押して先手を主張。

 

結果的に2番手での競馬だったが、前走とは180度違う競馬。

 

直線まで抑えて詰まったのが嘘のように、3角過ぎから前を捕えに出てる果敢な仕掛け。

 

直線では粘るフィールフォーユーをなかなか捕えられなかったが、ラスト70mでこれを交わすと後続の追撃を振り切って初勝利。

 

内容としては平凡だが、騎手の大事さが良く分かる1戦だった。