こんばんは、明瑞新山です。
今日からは2019年のデビュー馬たちの評価をしていきますね。
開幕週からビッグパフォーマンスの連発で、昨年の前半戦の過大評価を反省する身をしてはちょっとどう評価したものかと困っていますが、冷静に判断していきたいと思います。
6月1日
東京5R 2歳新馬
【勝ち馬】カイトレッド
父 ゴールドヘイロー
母 ニシノマドカ(ジャングルポケット)
【評価】★★【★2】
12.7 – 11.3 – 12.7 – 12.9 – 11.7 – 11.0 – 11.6
今年の東京での最初の新馬戦を制したのはゴールドヘイロー産駒のカイトレッド。
好スタートからスッと好位につけるセンスの良さを発揮すると、一瞬掛かるような感じを見せたがすぐに落ち着き、流れに乗って直線へ。
直線でも手応え十分で楽々抜け出したかに思われたが、追われて案外で最後は2着馬の猛追をハナ差凌いだところがゴール。
やや走りが硬く、今後は芝路線よりもダート路線に活路を見出した方が良いかもしれない。
流れ的には序盤からそれほど速くない上に4角手前で大きく緩んで、先行馬にとってかなり有利な流れ。
このことからも、勝ち馬の内容は平凡の一言。
この流れで先行して惨敗した馬たちは次走以降かなり苦戦を強いられるはず。
阪神5R 2歳新馬
【勝ち馬】リアアメリア
父 ディープインパクト
母 リアアントニア(Rockport Harbor)
【評価】★★★★★★★【★7】
13.2 – 11.4 – 12.0 – 12.7 – 12.3 – 11.5 – 11.4 – 12.0
同日阪神ではディープインパクト産駒の一の矢が圧倒的パフォーマンスで快勝。
発走時間の関係で、こちらが世代最初の勝ち上がりとなった。
パドックでは同厩舎で昨年の2歳女王、ダノンファンタジーにそっくりな身体で登場。
身のこなしも文句なく、他馬はこの馬とパドックで比較するのもおこがましいレベルだった。
スタートは出遅れ。
「競馬を教えるためにわざと出遅れた」と騎手がコメントしていたように走る前から勝利を確信していたのだろう。
そのまま最後方で折り合いに専念しながらじっくりと脚を溜める。
と、言っても終始行きたがる素振りを見せており、鞍上が何とかなだめるもののケンカしないように少しずつ小出しに脚を使わせ前との差を詰めながらの競馬。
3コーナーを過ぎた辺りで鞍上の指示が「待て」から「良し」に変わると徐々にスピードアップし、直線に入ると弾むようなフットワークで一気に前を交わし去った。
ゴール板を通過するまで川田騎手の手は一切動かず、まさに大阪杯のトウカイテイオーそのものと言って良い圧巻のパフォーマンス。
レース前からの評判に違わぬ強さを見せつけたと言える。
こうなれば注目は他馬との力関係だが、ラスト1Fは12.0と大きく息を入れているにも関わらず2着馬との差が開いているように、他が弱すぎる。
現時点での完成度と素質の違いが大きすぎたが故の圧勝劇と判断するのが最も合理的。
とは言ってもこのパフォーマンスは尋常ではなく、重賞級以上の素質があるのは間違いなさそう。
無事に歩を進めれば、来春のクラシックに顔を出しているだろう。
上述したようにダノンファンタジーにそっくりな形なので、距離には限界があるかもしれない。
6月2日
東京5R 2歳新馬
【勝ち馬】サリオス
父 ハーツクライ
母 サロミナ(Lomitas)
【評価】★★★★★★【★6】
13.0 – 12.3 – 13.0 – 12.7 – 12.5 – 11.4 – 10.9 – 11.3
新馬戦開幕初日に続いて2日目もシルクの馬が圧巻のパフォーマンス。
パドックでは大柄な体をやや持て余しているような格好で、仕上がりは良くともまだ時間が掛かるだろうという印象。
レースに向かうと、スタート五分もその後の行き脚の違いで中団から。
人気のアブソルティスモがハナを切り、前半3F38.3という超スローペース。
その中にあっても掛かる様な仕草はなく、中団から徐々にポジションアップしながらの競馬。
これだけのスローペースということもあり、さすがに直線入り口では差し切るまでは無理かと思われたが、GOサインが出ると瞬く間に加速してあっさりと差し切ってみせた。
10.9の区間で前を捕えてさらに突き放していることから、この区間では推定10.7の脚を使っている計算で、ここだけ切り取ればタダモノではない雰囲気が漂っている。
が、これも全てはアブソルティスモが作りだした超スローペースの賜物であり、これがこの馬の能力と考えるのは早計。
もちろん、区間10.7を叩き出せる瞬発力とスピードを有しているのは優秀と言えるのだが、序盤から前が飛ばす流れの競馬になると付いて行けない可能性も否定できない。
どちらにせよこのレースだけで大物と評価するには材料が足りていない。
次走試金石。
2着のアブソルティスモは私がPOG記事でオススメに取り上げた馬。
「2歳の間は負けない」等と陣営が息巻いていたように素質と完成度の高さは折り紙つき。
ここは苦手な瞬発力勝負に持ち込んで墓穴を掘ってしまった格好の敗戦で、次走巻き返し必至。
東京6R 2歳新馬
【勝ち馬】モーベット
父 オルフェーヴル
母 アイムユアーズ(アグネスタキオン)
【評価】★★★★★★★【★7】
12.8 – 11.5 – 12.3 – 12.8 – 13.1 – 11.8 – 11.4 – 11.2
ここもシルク旋風が吹き荒れた。
昨年のシルクの募集馬でも上位の人気を集めたモーベットが快勝。
線の細さを感じる体付きで、途中で立ち止まったり物見をしたりと臆病な一面をのぞかせるなど、サリオスとは真逆の意味でまだまだ先かなと感じるパドックだった。
レースではスタートのタイミングが合わず後方から。
押さえて折り合いに苦労するどころか、やや促しながら追走。
3角でようやく前に取り付いてもまだ肩ムチで促されていたようにレースにほとんど参加できていなかった。
それでも直線に向いて大外に出されると矢のような加速。
グングン伸びて前を捕えると、ゴール前では手綱を引いて余裕のフィニッシュ。
ラスト3Fは11.8 – 11.4 – 11.2だが、恐らく自身は11.8 – 11.0 – 11.0ぐらいの構成で駆け抜けており、ノーステッキであったことやペースも加味すればサリオスの新馬戦よりも優秀だったと言えそう。
こちらも順調なら重賞級。
2着ロジアイリッシュは出遅れに加えて道中では鞍上が押したり止めたりと落ち着きのない騎乗。
馬からすれば「どっちやねん!」とキレたくなるような指示の連続。
直線入り口でも勝利を確信したのか加速したがる馬を鞍上が押さえて悠然と構え仕掛け所を逸しており、僅差の2着と言えども3着以下とは力差があったと言える。
次走注目。
阪神5R 2歳新馬
【勝ち馬】タイセイビジョン
父 タートルボウル
母 ソムニア(スペシャルウィーク)
【評価】★★★★【★4】
12.4 – 10.7 – 11.7 – 11.8 – 12.0 – 11.9 – 12.5
スッキリと仕上がった姿でパドックに現れ、完成度の高さを感じさせた。
レースではスタート一息ながら促されるとスッと加速して流れに乗る。
新馬戦にしては流れたレースであり、時計が掛かる馬場も考慮すれば前の馬にはかなり負担がかかっているはずで、序盤無理をしなかったのは大きな勝因となっている。
それでも、3角から進出し4角先頭、からの後続に差を詰めさせていない点は評価できる。
レースレベルはそこまで高くないが、差して来た馬よりも先行して止まった馬たちの巻き返しに次走以降注目してみるのも面白いかもしれない。
6月8日
東京5R 2歳新馬
【勝ち馬】グランチェイサー
父 ダイワメジャー
母 キャッスルブラウン(Silver Hawk)
【評価】★★【★2】
13.0 – 11.0 – 11.6 – 12.1 – 11.4 – 11.4 – 12.1
パドックではコロンとした馬体で全く目に目に留まらなかったが、その評価を覆して快勝。
当日の私に「これが今からこのレースを勝つ馬だよ」と教えてあげても買えないと思う。
それくらい走りそうには見えなかった。
レースでは五分のスタートから促しての先行策。
ロケットスタートを切ったインザムービーがペースを落ちつけようとするが掛かって持って行かれた2頭がそれを無視して淀みない流れに。
結果的にその2頭の真後ろに控えたグランチェイサーとインザムービーがワンツーしたように前は自滅といえそう。
直線では一旦インザムービーに3馬身ほど突き放されたが、ダイワメジャー産駒らしい持続力を発揮して差し切り勝ち。
しぶとさは評価したいが、おそらく序盤でインザムービーのペースになっていれば負けていたはず。
流れだけでなく稍重馬場に恵まれた部分もあり、高い評価はできない。
3着ファートゥアは掛かって行ってしまった格好だが、鞍上が好位を取ろうと促した結果であり、決して気性面の問題だけではなさそう。
上位陣では最も強い競馬をしているが、パドックでは身のこなしが硬く芝馬であるようには見受けられなかった。
こちらも当日の稍重馬場が味方しれくれた感があり、相手関係からも次走確勝とまでは言えず、むしろ人気を背負うならば消して妙味とも表現できる。
取捨選択が微妙なライン。
阪神5R 2歳新馬
【勝ち馬】トリプルエース
父 Shamardal
母 Triple Pirouette(サンデーサイレンス)
【評価】★★★【★3】
12.8 – 12.3 – 12.6 – 12.0 – 11.2 – 11.6
小柄でまとまった印象のパドック。
レースでは好スタートから促しながらの先行策。
馬群に入るとやや反抗する仕草を見せたが一瞬だけで、あとは問題なく追走し直線へ。
直線では逃げ粘るレジェーロを巡っての攻防になったが、唯一鋭く脚を伸ばして差し切り勝ち。
メンバーレベルはそれほど高いとは言えないが、ペースを考えるとこの差し切りはまずまず評価できる。
6月9日
東京5R 2歳新馬
【勝ち馬】ワーケア
父 ハーツクライ
母 チェリーコレクト(Oratorio)
【評価】★★★★★【★5】
13.3 – 12.2 – 13.2 – 13.2 – 13.0 – 12.6 – 11.1 – 11.0 – 11.4
シルクばかりが取り沙汰されているが、個人馬主である落合氏もデビューした新馬が2戦2勝という快挙。
特にこちらのワーケアの勝ちっぷりは印象的だった。
パドックでは柔らかい歩様で踏み込みも力強く、ハーツクライ産駒にしてはややコロンとした体付き。
まだ成長の余地を多く残していそうだった。
スタートは五分で控えて中団から。
ペースは遅かったが掛かる事もなく先頭から5馬身圏内を保ったまま直線へ。
直線入り口は12.6 – 11.1の急加速となったがきっちり対応し、他が止まったラスト1Fで抜け出して快勝。
おそらくラスト2F目は10.6~10.7を計時しており、サリオスと同じく切れ味で蹂躙した感じ。
新潟の新馬戦のような感じで、これだけで高く評価するのは非常に危険。
それなりの能力を秘めているはずだが本格的に評価するのは次走を見てからでも遅くはない。
阪神5R 2歳新馬
【勝ち馬】ルーチェデラヴィタ
父 キズナ
母 トウカイライフ(トウカイテイオー)
【評価】★★★【★3】
13.3 – 12.3 – 12.7 – 12.8 – 12.7 – 11.5 – 11.2 – 11.9
新種牡馬キズナ産駒の初勝利。
小柄でいかにも仕上がり早な牝馬といった感じ。
他もパドックで目立つ馬はおらず、唯一まともに走りそうだったアドマイヤヴェラが競走除外。
かなり低調なメンバーだった。
レースでは五分のスタートから二の脚が速く先行態勢。
ペースはゆったりで、逃げ馬の真後ろで折り合いながら上手く流れに乗る。
じっくり脚を溜めて直線に向くと、前が開いた瞬間そこに鋭く飛び込んで突き抜けた。
ラスト1Fもしっかりとしたアクションで脚を使っており、早期ならばそこそこ楽しめそうな馬。
6月15日
東京5R 2歳新馬
【勝ち馬】ヴィンカマヨール
父 ゴールドアリュール
母 カラヴィンカ(Bernardini)
【評価】★★★【★3】
12.7 – 11.1 – 12.5 – 13.3 – 12.8 – 12.4 – 12.4
人気薄のゴールドアリュール産駒が快勝。
これでシルクは新馬戦4連勝となった。
スタート一息で後方から。
折からの雨で不良馬場まで悪化したダートは時計が速く、前が勢いに任せて行く。
そのため序盤は追走手一杯だったが、3角で勢いが付くと一気に進出開始。
捲り気味に4角も回ってくると、直線では大外からグイグイ伸びて差し切って見せた。
この馬場でこの人気薄。
いかにもフロック感はあるが、ラスト3Fでラップを落としていないことを考えれば単なるまぐれの激走と考えるのは危険かもしれない。
次走試金石。
東京1R 2歳未勝利
【勝ち馬】ミャゴラーレ
父 ディープブリランテ
母 アドマイヤイチ(ヘクタープロテクター)
【評価】★【★1】
12.8 – 11.2 – 12.2 – 12.5 – 11.7 – 11.6 – 12.3
出負けして最後方からだった新馬戦とは一転、五分のスタートから先行策。
道中は3.4番手を追走し直線へ。
直線ではいったん狭くなりかけて仕掛けが遅れたが、外に持ち出して追い出されると鞍上のアクションに答えて1完歩ずつ前に迫り差し切り勝ち。
かなり相手も弱く、この馬場での勝利ということもあり評価は難しい。
阪神5R 2歳新馬
【勝ち馬】ジェネティクス
父 サウスヴィグラス
母 ソラコマチ(サクラバクシンオー)
【評価】★★★★★【★5】
12.8 – 11.6 – 11.9 – 12.2 – 11.8 – 12.7
パドックでは若干余裕残しではあったが迫力のある雄大な馬体を披露。
如何にも短距離馬といった感じの身体で、新馬勝ちを予感させるには十分だった。
レースでは好スタート好ダッシュでハナを奪い、あとはマイペースに持ち込んでの圧勝。
少しラップを緩めた分はラスト2F目にきっちり脚を使っており、さらにラスト1Fでラップを落としているのは手綱を引いて楽をさせたから。
アレが無ければ12秒台でのフィニッシュは確実で、重馬場であったとしてもかなりの好時計をマークしていたはず。
将来的に安定して稼いでくれそう。
阪神1R 2歳未勝利
【勝ち馬】レジェーロ
父 キズナ
母 ロックフェアレディ(ロックオブジブラルタル)
【評価】★★【★2】
12.7 – 11.3 – 11.6 – 11.9 – 11.9 – 11.4 – 12.0
ロケットスタートを切ったものの控えて2番手から。
それでも行きたがることはなくきっちり折り合って直線へ。
直線ではあっさり逃げ馬を交わすと突き放す一方。
ペースも遅くはなかったのでこれは強い競馬、大楽勝といって良い。
ただし、このレースはまともな馬が出走しておらず、メンバーレベル極低。
あまり高く評価できない。
函館5R 2歳新馬
【勝ち馬】ブルーパピヨン
父 マツリダゴッホ
母 ブルーピアス(ヘクタープロテクター)
【評価】★★★★【★4】
12.4 – 11.3 – 11.7 – 11.3 – 11.4
しっかりと仕上がり、かなり好印象のパドック。
レースでは五分のスタートから押して先行態勢。
内で速い馬もいたが、それらを可愛がりながら追走。
直線でも余裕を持って追い出すとノーステッキで快勝。
短距離でのノーステッキ完勝劇であり、完成度も高い。
函館2歳Sでも面白い存在といえるかもしれない。
6月16日
東京5R 2歳新馬
【勝ち馬】サクセッション
父 キングカメハメハ
母 アディクティド(Diktat)
【評価】★★★★【★4】
12.9 – 12.0 – 12.1 – 12.0 – 12.1 – 11.5 – 11.7 – 12.1
マイラーズカップを勝ったクルーガーの弟サクセッションがデビュー戦を快勝。
パドックではややイレ込み気味にも映ったが、見栄えのする好馬体を披露。
レースに向かうと好スタートからスッと好位に付けるセンスの高さを見せる。
極端に速いわけではなくどちらかと言えば遅いペースだが大きく息を入れる区間もないちょっと特殊なレースになったが、それでも3番手できっちり折り合って追走すると直線ではあっさりと突き抜けて快勝。
非常にまとまったレース運びで、勝ち方も大人。
パドックで見せたチャカついた姿が嘘のようなスマートな勝ちっぷりだった。
裏を返せばインパクトに欠ける勝ち方とも表現でき、瞬発力に欠ける面も見受けられた。
次走試金石。
レースレベル的にはそこまで高くはないが、まずまずのレベルにある。
東京6R 2歳新馬
【勝ち馬】トライフォーリアル
父 リアルインパクト
母 エンプレスティアラ(クロフネ)
【評価】★★★★【★4】
12.6 – 11.4 – 12.2 – 12.0 – 11.4 – 12.1 – 12.7
シルクレーシング、新馬戦出走機会5連勝という空前絶後の記録。
リアルインパクト産駒の初勝利と上記の記録をどちらも達成する勝利となった。
ここからどこまで連勝を伸ばすのか。
さて、このトライフォーリアル。
調教の動きが非常に軽快で当日の登場を楽しみに待っていたのだが、パドックでも期待に違わぬ好馬体を見せてくれた。
距離はもう少しあっても大丈夫と思わせてくれて、ほぼ負けないだろうと思いながらレースを見守った。
レースでは五分のスタートから押してポジションを確保。
徐々に押し上げながらレースを進め、直線では外から一気に差し切った。
クビを使ったリズミカルなフォームで非常に好感の持てる走り。
次走も楽しみ。
このレースでは他に2頭、気になった馬がいる。
まずはトライフォーリアルに差し切られた2着のルドラクシャ。
直線入り口で脚を使い後続を突き放す競馬で、かなり上手に立ち回ったと思われた。
が、そこから待てど暮らせど鞍上からのGoサインはなく、勝ち馬が並びかける寸前にようやく追い出された。
どれだけ反応の良い馬でもこれでは自身の最高速を繰り出せるはずがなく、この敗戦は鞍上の騎乗ミスの可能性がある。
人気薄であったことからそこまで叩かれてはいないが、もう少し早く追い出していれば勝利を収めていたかもしれない。
もっとも、この馬の父はベーカバドであり、この日の馬場がベストマッチした結果の激走だったという可能性も否定できないので次走以降確勝かと聞かれると決してそうとは思わない。
が、勝てたかもしれないということには触れておきたかった。
もう1頭は5着に敗れたエンジェルサークル。
スタートでの出遅れは仕方ないにしても、そこからの騎乗っぷりがあまりにも雑。
適当に押し上げて内を突き前が壁→大きく外にカニ歩きさせておいてロクに追わずにフィニッシュ。
私がこの鞍上のことが好きではないということもあるかも知れないが、本当に酷い騎乗。
今年はアドマイヤマーズでNHKマイルカップを制してはいるものの全く調子が上がらず、今もまだ長いトンネルの中を彷徨っているのだろう。
正直、本命馬にこの人が乗っているだけで購買意欲が失せるレベル。
エンジェルサークルについては次走巻き返し必至。
阪神5R 2歳新馬
【勝ち馬】エールヴィオレ
父 タートルボウル
母 クインリーグレイス(スペシャルウィーク)
【評価】★★★【★3】
12.9 – 11.5 – 12.2 – 12.5 – 12.1 – 11.6 – 12.2 – 12.7
パドックではやや線が細く目立たない馬だったが、レースで一変。
中団に控えると直線で一気に弾けて大外から豪快に差し切って見せた。
道中はやや掛かり気味の追走だったが、ペースが上がると落ち着きを取り戻していた。
逃げ馬のスパートした地点が新馬戦にしては早く、流れに助けられた面もあった。
馬場状態も血統的にはかなりマッチしたと考えられるためパンパンの良馬場での走りを見てから評価したい馬。
とりあえず今は★3。
函館5R 2歳新馬
【勝ち馬】オータムレッド
父 ワールドエース
母 ティッカーコード(Giant’s Causeway)
【評価】★★★★【★4】
12.5 – 11.3 – 11.9 – 12.2 – 11.4 – 11.6
新種牡馬ワールドエースの産駒が初勝利。
パドックではいかにも早期デビュー馬と言ったまとまった小柄な体。
レースではスタートこと決めたものの初速が遅く先行集団の後ろから。
ペースはまずまず速く、促しながらの追走状態で直線に。
外々を選択したこの馬に対し、もう1頭の人気馬ビアンフェが最内を突いて抜け出す。
一旦は1馬身ほど出られたがゴール前できわどく差し切ってV。
ラップ的には最後失速したビアンフェに対し最後まで伸び続けたオータムレッドと言う構図で、余力はこちらの方があったのだろう。
道中やスタート直後を見てももっと距離が合った方が良さそう。
函館2歳Sを使って惨敗→距離延長のパターンで穴をあけてくれないものかと期待したが、どうやら函館2歳Sは回避ということらしい。
あくまでも距離延長が条件だが、ひょっとしたら重賞戦線でも上位をにぎわしてくれるかもしれない。
2着ビアンフェは良馬場かスローペースなら勝ち切っていたであろう内容。
次走確勝クラス。



