◆9月22日(土)
中山5R 2歳新馬
【勝ち馬】ルガールカルム
【評価】★★★★★【★5】
12.5 – 11.6 – 12.6 – 12.6 – 12.6 – 11.9 – 11.4 – 11.3
五分のスタートを切ったものの後方馬群から。
道中は促さないとついていけないような感じだったが、向こう正面でスピードに乗ると徐々に進出。
そこからは常識に掛かった競馬が出来ていた。
が、直線に入るとその常識を自らぶっ壊す末脚を発揮。
ラスト100mで一気に突き抜けて新馬勝ち。
パドックでは無駄肉のない、ロードカナロアの成功サンプルに近い体つきを披露。
ラスト3Fのラップ構成も立派でかなりのハイパフォーマンスだったが、パドックの酷さと超高速馬場のスローペースなのに逃げ先行馬がほとんど抵抗できなかったことから、メンバーレベルにかなり疑問があるため★5評価とする。
ムチを使っていないとは騎手談だが、肩ムチは何度も飛んでおりそこを評価に入れるのは難しい。
それでも★6寄りの★5であり、次走がとても楽しみな存在であるのは間違いない。
そうそう、あまりのハイパフォーマンスにこの馬関連の記事が嫌でも目についたのだが、アーモンドアイに似ているとする記事がいくつかあった。
が、個人的にこれはまったくの見当違いと言わざるを得ない。
アーモンドアイが弾むような力強いフットワークなのに対してこちらはやや摺り足気味の回転に頼るフットワーク。
抜け出す時の加速もトップスピード時のフォームも違う。
成績が似ればアーモンドアイ2世といわれようとも間違いではないのだろうが、少なくともスケール感だけで言えばかなり劣る。
ブエナビスタと比べられたハープスターのようなもの、と言えば分りやすいだろうか。
ネットでは強い牝馬が出てくればすぐに「ブエナビスタを超えた」や「ジェンティルドンナ級」等と大げさに評価する傾向にあるが、個人的にはこれが大嫌いだ。
デビュー間もない馬と、歴史的名馬を比べるのがそもそも間違っている。
ルガールカルムの場合も「アーモンドアイ級!」ではなく「来春のクラシックで楽しみな馬」と言うべきではないだろうか。
トーセンラーとディープインパクトのように本当に走るフォームがそっくりだった場合は仕方ないが、やはり比べられる馬がかわいそうではないか。
私としてはルガールカルムに期待を寄せているし、来春のクラシックまで歩を進める素質があると思う。
その上で「アーモンドアイ級でしょ!?」と聞かれれば「(現時点では)それほどの馬ではない(成長した後は知らん)」と答えざるを得ないのだ。
中山1R 2歳未勝利
【勝ち馬】デルマルーヴル
【評価】★★★★★【★5】
12.9 – 11.4 – 12.1 – 12.9 – 12.3 – 12.6 – 12.9 – 13.0 – 13.2
スタート一息で後方から・・・かと思われたが、二の脚が速く一気に挽回。
向こう正面では3番手の絶好位での競馬になった。
4角で一気に前に並びかけると直線では楽々抜け出して圧勝。
まだまだ余力を残した勝ち方で高く評価して良い。
中山2R 2歳未勝利
【勝ち馬】ヴァルドワーズ
【評価】★★★★【★4】
12.2 – 10.7 – 11.3 – 11.7 – 11.6 – 11.9
スタート五分で控えて中団から。
それほど緩い流れではなかったが引っ掛かり気味の追走で、3角では早くもポジションを押し上げ始める。
4角で前をロックオンすると直線で一気に突き抜けて快勝。
ここでは力が違った印象。
中山3R 2歳未勝利
【勝ち馬】コスモカレンドゥラ
【評価】★★★★★【★5】
12.3 – 12.5 – 12.0 – 12.9 – 12.3 – 12.1 – 12.0 – 11.7 – 11.9
スタート五分からジワッを出して外目の3番手を確保。
一度大きく緩んだ後に再加速する変則的なラップだったが折り合いを欠くことなく手ごたえ十分に追走。
他を好きなように走らせながら最終コーナーでも1頭手応えが違った。
楽勝。
この内容ならば次走も楽しみ。
■■■■阪神9R ききょうS(OP)■■■■
【勝ち馬】イッツクール
【評価】★★★★★【★5】
12.2 – 11.2 – 12.0 – 11.5 – 11.2 – 11.7 – 12.4
五分のスタートから一気にハナを奪って逃げ切り。
未勝利戦の時の評価と変わらないものの、このスピード持続力は評価して良い。
ファルコンSや京王杯2歳Sで面白い馬。
阪神5R 2歳新馬
【勝ち馬】ヴァンドギャルド
【評価】★★★★★【★5】
12.8 – 11.6 – 12.1 – 13.1 – 12.7 – 11.4 – 11.5 – 11.6
スタート一息で中団から。
きっちり折り合いをつけての追走で、4角でのアクシデントもこの馬には影響なし。
直線では前が壁になりかけたが落ち着いて間隙を突いてきた。
抜け出す時にややもたもたしたが、この隙間を割った根性は評価して良い。
その他の内容は水準。
敗れた馬の中からは2着馬よりも3着馬に注目したい。
ヴァンドギャルドと同じような位置で競馬をして同じように詰まり、ヴァンドギャルドよりも追い出しがかなり遅れてラスト100mは脚色同じ。
絶好の物差しになりそう。
阪神1R 2歳未勝利
【勝ち馬】メイショウソテツ
【評価】★★★★【★4】
12.7 – 11.0 – 12.3 – 12.2 – 12.6 – 12.6 – 12.5 – 13.0 – 13.4
五分のスタートから押して2番手へ。
落ちついた流れにも見えたが、前半1000m1.00.8のハイペース。
先行集団を形成した3頭から人気の1角マイサンシャインが脱落し直線へ。
直線では逃げるグレートバニヤンとの叩き合いになったが、これを競り落として2着馬を凌いだところがゴール。
最後はいっぱいいっぱいだったものの、同日同条件の3歳未勝利よりも速いペースで勝ち時計も上まわったのだからそれなりの評価は必要。
阪神2R 2歳未勝利
【勝ち馬】ディープダイバー
【評価】★★★★【★4】
12.6 – 11.4 – 11.4 – 11.3 – 11.4 – 11.7 – 12.3
好スタートから外目の4番手での競馬。
速いペースにも難なく対応して追走、直線では持ったまま並びかけるとあとは突き放す一方の楽勝。
ハイペースでこれだけのパフォーマンスを見せたのは大きな収穫。
上でも。
阪神3R 2歳未勝利
【勝ち馬】アドマイヤユラナス
【評価】★★★【★3】
12.9 – 11.8 – 12.7 – 12.6 – 12.6 – 12.4 – 11.8 – 11.7 – 12.0 – 12.8
パドックで1頭抜けた雰囲気を放っていたアドマイヤユラナスが快勝。
スタートでモタついて最後方追走だったものの、3角から徐々に前との差を詰めて4角で一気の捲り。
直線で豪快に抜け出して初勝利。
3角のペースアップ時に戸惑う等子どもっぽいところを随所に見せており、まだまだこれからの馬。
現時点では大きな見どころはない。
◆9月23日(日)
■■■■中山9R 芙蓉S(OP)■■■■
【勝ち馬】ミッキーブラック
【評価】★★★★★【★5】
12.6 – 11.0 – 12.8 – 12.1 – 12.9 – 12.4 – 12.1 – 11.9 – 11.5 – 12.0
五分のスタートで中団から優等生の競馬。
序盤から速くなったり遅くなったりのバカみたいなラップ構成で、逃げた馬の騎手の頭はきっとおかしかったに違いない。
あぁ。そういやコスモイグナーツに乗って京成杯でもこんなラップで競馬してましたね。
何がしたいのか意図が待ったくわかりません。
5F~6F通過時にそれほどペースが上がらないと見た武騎手とルメール騎手Goサインを出して一気に前に進出。
ここで出し抜かれたボスジラは直線で進路を確保するまでに時間が掛かり惜敗する形に。
ミッキーブラックはしっかり脚を使って快勝しましたが、内容はあまりほめられたものではなく、次走重賞挑戦で人気を集めるならば消してしまっても良いでしょう。
評価は新馬のまま。
中山4R 2歳新馬
【勝ち馬】アポロビビ
【評価】★★★★【★4】
12.2 – 10.7 – 11.3 – 12.5 – 12.8 – 12.7
スタート悪く後方から。
通常なら即終了のパターンだが、すぐにスピードに乗ると中団で上手に追走。
3,4コーナーをアウトインアウトの要領でうまく立ち回ると直線で末脚爆発。
一気に差し切って新馬勝ち。
3F34.2のハイペースで前が止まったこともあるが、スタート直後のリカバーや最後の加速を見ているとただ恵まれただけの勝利ではない。
次走要注目。
中山5R 2歳新馬
【勝ち馬】ウレキサイト
【評価】★★★【★3】
13.1 – 10.9 – 13.8 – 12.5 – 13.2 – 12.7 – 12.6 – 12.0 – 11.2 – 11.7
決して上手ではないスタートだったが、他もどんぐりの背比べ状態だったためあっさり先行態勢に。
淡々と流れる中、引っかかることもなく上手に追走。
4角で一気に加速するとそのまま後続を完封し新馬勝ち。
これだけスローに流れ、大きく加速するシーンも2Fだけだったにも関わらずラストでラップを落としている点はいただけない。
4角1.2.3番手がそのままなだれ込んだだけの低レベルレース。
ラスト1Fほとんど追わないまま勝ち馬との差を詰めてきた2着馬のみ血統的に見ても情状酌量の余地があるが、この馬に関しても次走1倍台になるようならば消して妙味を狙う方が良いかもしれない。
中山1R 2歳未勝利
【勝ち馬】ペイシャリルキス
【評価】★★★★【★4】
12.0 – 11.0 – 11.5 – 11.8 – 12.2 – 12.9
好スタートから強い逃げ馬の真後ろという絶好位での競馬。
前があまりにも早く一旦は5馬身近く離されたが、そこからしぶとく差し込んできて初勝利。
2着馬に引っ張られてこの時計が出たが、内容的にも悪くなく次も狙える馬。
その2着馬は1000m通過が同日最終の古馬500万下と0.2差というハイラップを刻んで粘っており、2歳馬としては破格の速力。
次走確勝。
中山2R 2歳未勝利
【勝ち馬】ユナカイト
【評価】★★★★★★【★6】
12.5 – 11.4 – 12.1 – 12.1 – 12.3 – 11.9 – 11.6 – 11.5
新馬戦後、次走確勝としたユナカイトが楽勝。
五分のスタートから中団でじっくり溜める競馬。
3角から徐々に進出し、直線では内で抵抗する馬に苦労しつつもラスト1Fでねじ伏せて初勝利をモノにした。
決して遅くない流れを自ら動いてラスト1Fまできっちり脚を伸ばしたのは素直に評価したい。
新馬戦と未勝利戦の違いがあるので一概に比べられないが、前日の新馬戦よりはこちらの方がレベルが高かったと思う。
ただし、ルガールカルムが父ロードカナロアなのに対してこちらはヨハネスブルグ。
代表産駒でいえばアーモンドアイ&ステルヴィオ vs ネロ&ヨシオ。
血統的ポテンシャルが違いすぎるのであっさり逆転されてもおかしくはない。
阪神5R 2歳新馬
【勝ち馬】グランデストラーダ
【評価】★【★1】
13.2 – 12.1 – 13.5 – 12.7 – 12.4 – 12.5 – 12.1 – 11.7 – 12.0 – 12.2
五分のスタートで中団から・・といっても5頭立てなので関係ないか。
直線外から差して新馬勝ち。
当日競馬場でこの馬を見たのだが、あまりの微妙さに絶句してしまった。
ただ、他の馬も同様に酷く、かろうじてヴァロリザーがマシな程度。
それでもまったく仕上がっておらず、他の新馬戦ならば即消しレベルの馬・・・それぐらいのクソメンツだった。
その中で1.3倍の評価に応えたのは見事だが、個人的には将来性は皆無だと思う。
阪神6R 2歳新馬
【勝ち馬】メディクス
【評価】★★★★【★4】
12.7 – 11.0 – 11.6 – 12.6 – 12.6 – 12.4 – 13.4
スタートの出はあまり良くなかったが、勢いがつくと一気に先団まで進出しハナを奪う。
そのまま淡々と逃げて押し切った。
時計まずまずで、前半無理したことを考えれば上がりも評価して良い部類。
500万でも通用する。
阪神1R 2歳未勝利
【勝ち馬】スマートドレイク
【評価】★★★【★3】
12.5 – 11.1 – 11.6 – 12.0 – 12.2 – 13.0
好スタートからハナを奪うと後続に影さえ踏ませることなく逃げ切り。
馬場を考慮しても勝ち時計優秀で、この速力ならば上でも堅実に駆けてくれそう。
阪神2R 2歳未勝利
【勝ち馬】トーセンカンビーナ
【評価】★★★★【★4】
12.6 – 11.4 – 11.9 – 12.3 – 12.6 – 12.5 – 11.3 – 11.1 – 12.0
スタート微妙もすぐに挽回して中団から。
まずまずのペースで流れたレースで、3角から進出し4角で一気に加速。
直線では少し気合いを付けた程度で、ほとんど追うこともなく大楽勝。
個人的には窮屈なフォームがあまり好みではない。
レースレベルは低く、2着馬が次走人気を集めるならば消して妙味。



