こんばんは、明瑞新山です。
先週行われた2歳戦は16レース。
ここから2歳戦の数が多くなってきますし、この記事も冗長になる事が多いと思いますが、可能な限り丁寧に分析していきたいと思います。
競走馬は成長し衰えるものです。
新馬戦の評価を500万下やOP以上の競走の結果を見て改めることもありますが、それはその流れに沿った評価だと思っていただければありがたいです。
基本的には勝ち馬のみを評価しますので、評価が下落することは少ないと思いますが・・・。
競走馬の評価は人それぞれ違います。
それは当然のこと。
桜花賞でアーモンドアイがオークス勝利確定だと思った人もいれば、私のように距離に疑問を持つものが出てくるのも当然の事。
で、オークスを見て三冠してもおかしくない馬と評価を改めるのもまた当然のこと。
それなのに、桜花賞終了時点で評価していなかったからといってレース結果を受けて正しい評価とすると「掌クルーwwww」などと言われる事が多いように感じます。
きちんとしたゲームのような評価は引退して何年経っても不可能なのが普通のことであり、それは相手が生物なので仕方のないこと。
その上でこのように評価の記事を書いているのは、こうしてまとめることで次走以降の馬券にきっちり役立てるためでもあるのです。
結果を受けて評価をし直すことはごく当然のことと考えていますので、ご理解ください。
では、評価にいってみましょう!
◆7月28日(土)
新潟5R 2歳新馬
【勝ち馬】グレイシア
【評価】★★★★★★【★6】
12.8 – 10.5 – 10.9 – 11.7 – 12.5 – 11.4 – 11.8
パドックではミストに驚くなど怖がりな面を見せており、レースにいってどうなることかと心配していた。
が、いざゲートが開くと好スタート。
ジワッとハナへ……決して無理して奪ったわけではないが最初の3Fは34.2と速い。
追いかけてきた馬を従えたまま直線に向くとほとんど追うところなくぶっちぎった。
勝ち時計優秀で上がりもラスト3F目で大きく息を入れていることを考慮してもきっちりまとめたと言える範囲。
このレースぶりならばマイルも守備範囲で次走が楽しみな逸材。
馬体はまだまだ華奢でもっと成長が欲しいところ。
その分で割り引いて★6評価。
新潟1R 2歳未勝利
【勝ち馬】ナーゲルリング
【評価】★★★★【★4】
12.9 – 11.0 – 11.8 – 12.3 – 11.8 – 11.5 – 11.5
好スタートからハナを奪い押し切り勝ち。
後続を引き付けながらの逃げで直線でも余力たっぷり。
ラスト3Fのラップもそれを証明している。
この勝ちっぷりならばマイルも守備範囲で、思ったよりも楽しませてくれそうな馬。
2着馬はこの上がりを使った勝ち馬をラスト急追しており、すぐに勝ち上がれる馬。
新潟2R 2歳未勝利
【勝ち馬】ニシノフルバンク
【評価】★★★【★3】
12.2 – 11.4 – 12.1 – 12.5 – 12.2 – 13.2
好スタートからの逃げ切り勝ち。
道中競りかけてくる馬もおらず、マイペースで逃げを打てたことが勝因。
飛びが大きい馬なので今後馬群で競馬をしたときに脆さを見せる可能性は高い。
小倉5R 2歳新馬
【勝ち馬】ブルベアオーロ
【評価】★★★【★3】
12.6 – 11.4 – 11.6 – 11.3 – 11.1 – 11.4
好発から前に行った2頭で決まった競馬。
直線では内に2着馬、外に勝ち馬の態勢だったが手応えは段違い。
勝ち時計は物足りないが、圧倒的に余力を持って勝ち切ったのは評価したい。
パドックではあまり見栄えしなかったものの、キンシャサノキセキ産駒らしい筋肉がついた馬体。
小倉2歳Sで少し楽しめそう。
小倉1R 2歳未勝利
【勝ち馬】ディアンドル
【評価】★★★★【★4】
12.3 – 10.4 – 11.0 – 11.2 – 12.0 – 11.8
出が悪く、スタートで1馬身ほど遅れを取るが追われると早く一気にハナへ。
前半3F33.7のペースで他馬に競りこまれる厳しい展開を直線ではあっさり振り切って楽勝。
3・4コーナーではコーナリングが下手すぎて一気に減速し、ラスト2F目でガクンとラップが落ちているのはそのせい。
そこで被せてくるような能力を持った馬がいなかったこともあるが、再加速した点は評価したい。
札幌5R 2歳新馬
【勝ち馬】レーヴドカナロア
【評価】★★★【★3】
7.1 – 12.0 – 12.4 – 12.4 – 12.4 – 12.0 – 11.5 – 12.0
来年の英ダービーに登録しているアルママの出走で注目を集めたレース。
勝ったのは母レーヴドスカー、父ロードカナロアの良血馬レーヴドカナロアだった。
好スタートから馬の行く気に任せて中団へ。
ゆったりとして抑揚のないペースを追走しながら3角で一気に進出。
そのまま大外を捲って一気に抜け出し快勝。
今開催の札幌はこの手の差しがよく効いており、馬場を活かした上手い競馬だった。
パドックでの見た目平凡、レースの走破時計上がりともに平凡で現時点では注目に値する馬ではない。
札幌1R 2歳未勝利
【勝ち馬】コントラチェック
【評価】★★★★★【★5】
13.1 – 12.3 – 12.4 – 12.5 – 12.3 – 12.3 – 12.3 – 11.4 – 11.5
伸びあがるようなスタートだったが、他も早くなく自然とハナへ。
そのまま後続を寄せ付けることなく圧勝。
新馬から大きな変わり身を見せており、持ったままでこのラスト2Fは素直に評価して良い。
◆7月29日(日)
新潟5R 2歳新馬
【勝ち馬】エイカイキャロル
【評価】★★★★★【★5】
13.1 – 11.8 – 13.0 – 13.3 – 12.3 – 11.0 – 10.6 – 11.9
ロケットスタートを切り2番手からの競馬。
スローの流れをぴったり折り合ってすすめ、最後はノーステッキで抜け出してV。
最後は脚が上がって2発3発とムチが飛んだが、楽勝には変わりなかった。
パドックではいかにもこの父の産駒といった体つきで、直線での瞬発力もさすが。
まだまだ上積みを望める仕上げで、今後が楽しみ。
新潟6R 2歳新馬
【勝ち馬】ビックピクチャー
【評価】★★★【★3】
12.6 – 11.5 – 11.7 – 11.9 – 11.4 – 11.5 – 11.8
五分のスタートも控えて中団から。
3コーナー過ぎから徐々に進出すると、直線大外から突き抜けて新馬勝ち。
良く差し切ったと思うが、前がまずまずやりあったことで差し馬の届きやすい流れになったことが大きい。
体も小さく、今後の大成を望むのは酷かもしれない。
新潟1R 2歳未勝利
【勝ち馬】ケイデンスコール
【評価】★★★★【★4】
12.4 – 11.0 – 12.0 – 12.4 – 12.5 – 11.4 – 11.0 – 11.6
中京2歳Sを制したアドマイヤマーズを新馬戦で追い詰めたケイデンスコールが出走。
注目の未勝利戦となったが、結果は危なげなく快勝。
スタート直後の1歩目が遅かったが、すぐにリカバーして先行集団のすぐ後ろでの競馬。
直線は大外から一気に抜け出すが、ラスト1Fでは苦しくなって内にモタれる面を見せていた。
勝ち時計はまずまず、上がりもまとめており水準以上の評価は必要だが、500万はともかくOP以上となると善戦までか。
抜けて強いとは言えないだろう。
小倉5R 2歳新馬
【勝ち馬】コチョウジュニア
【評価】★★【★2】
12.7 – 11.0 – 11.9 – 11.9 – 11.7 – 11.7
好スタートを決めて2番手からの競馬。
3角過ぎに逃げ馬を捕えると、押さえきれない手応えで直線へ。
台風接近による大雨の影響で急速に悪くなった馬場をものともせずラスト3F準加速ラップで押し切ったのは評価して良い。
時計はかなり物足りないが、九州産馬限定レースなら威張れる。
2着馬は直線で大きく外にヨレるアクシデント。
次走九州産限定未勝利ならば楽勝か。
小倉6R 2歳新馬
【勝ち馬】アーデントリー
【評価】★【★1】
12.6 – 10.8 – 11.5 – 12.1 – 11.7 – 11.7
好スタートから2番手に付けると、直線で逃げ馬との激しい叩きあいを制して新馬勝ち。
ラスト3Fは直前の九州産限定新馬に見劣りしており、お世辞にも強いレースだったとはいえない。
小倉1R 2歳未勝利
【勝ち馬】オーパキャマラード
【評価】★★★【★3】
12.0 – 11.0 – 11.1 – 11.5 – 11.8 – 11.7
好スタートから控えて逃げ馬の真後ろでの競馬。
この逃げ馬がコーナリングで手こずってくれたため最内が開き、そこを突いて強襲し初勝利。
内容としては大人びた競馬でまずまずの評価。
函館5R 2歳新馬
【勝ち馬】クラージュゲリエ
【評価】★★★★★★【★6】
12.6 – 12.9 – 14.7 – 14.1 – 12.8 – 12.5 – 12.0 – 11.3 – 11.3
POGで人気を集める良血馬が多く出走し、かなりの注目を集めたこのレース。
勝ったのはプロフェットの弟クラージュゲリエ。
メンバー中最も出が良く、そのままハナを奪えそうな勢いだったが押さえて4.5番手で1コーナーをカーブ。
向こう正面でややピッチが上がったがそこでも焦らずきっちり脚を溜め、直線で外に出すと末脚爆発。
逃げ込みを図るレッドエンヴィーを大外から豪快に捕えて差し切りV。
前半1000m1分7秒1という超超超スローペースだったが、向こう正面でシゲルクロダイヤが動いたのを筆頭に各馬がポジションを取ろうと動く展開。
このレースの結果が1コーナーで4番手以内にポジションを取った馬がワンツースリーだったことを考えれば、ここで動いた馬たちはペースが遅かったとはいえ無駄に脚を使って自滅してしまったと考えるのが自然だろう。
本当に急ピッチになったのはラスト3Fのみで、しかも11秒台計時はラストの2Fのみ。
これだけ遅い流れのなかできっちり脚を溜めれば勝ち上がれる水準にある馬はだいたい計時できそうなもので、この2Fのラップを評価の中心にはしないほうが良いだろう。
本当に外差しが良く効いている馬場も考慮すると判定はかなり難しいが、上がり3F34.0は過去3年の札幌1800mの2歳戦の中で最速。
将来性に期待を込めて★6が妥当と判断した。
レースレベルとしては高かったと考えるのは難しく、2着以下の馬は次走人気を背負う可能性も高いので本命候補からは外して考えたい。
札幌6R 2歳新馬
【勝ち馬】リープリングスター
【評価】★★★★★★【★6】
6.9 – 11.7 – 12.9 – 12.7 – 13.1 – 13.2 – 12.7 – 12.2 – 12.4
スタートで立ち遅れ、1.2コーナーで捲って向こう正面で一気に先頭に立つ大味な競馬。
そこから番手の馬に競り込まれ、直線では一旦完全に交わされたが差し返して新馬勝ち。
時計、上がり共に優秀で出遅れがクセにならなければ楽しみな存在。
走破時計を鵜呑みにすれば上位陣はすぐに勝ち上がれる。
札幌1R 2歳未勝利
【勝ち馬】キタイ
【評価】★★★【★3】
12.4 – 11.1 – 11.7 – 11.9 – 11.1 – 11.6
好スタートから2番手に付け、直線で逃げ馬とのマッチレースを制した。
内容は平凡。
2着馬は勝ち上がれるだろうが、このレース振りだとクラスが上がると厳しそう。



