こんばんは、明瑞新山です。
先週の大阪杯も外れ。
春のGI開幕週から2連敗という残念な結果になってしまいました。
今週と来週は楽しみな牡牝クラシック第1戦です。
気を取り直して是非とも的中させたいですね。
まずは大阪杯から振り返ってみましょう。
◆大阪杯(GI)
12.8 – 11.3 – 12.4 – 12.4 – 12.2 – 11.8 – 11.2 – 11.1 – 11.4 – 11.6
入りが激しくなると見ていたが、まったくもってそんなことはなく前半は非常にゆったりとした流れ。
その流れを嫌ってスワーヴリチャード&M.デムーロが大捲りをかけてから一気に激流に。
先行勢も位置取りを気にするあまりゴチャついたレースになってしまいました。
「ハイ寄りのミドルで行く」と想定したヤマカツライデンは飛ばす気配すらなく2番手集団も追いかけないスローで思惑が外れ。
さらに「前が苦しくなったところを中団から差してくる」としたシュヴァルグランが先行集団の一角を形成するという大誤算。
まさかJCの再現を狙いにくるとは…。
出して行った結果シュヴァルグランさんは1コーナーで挟まれて行き場を無くし進路を外に求めて結局中団。
いやそれ前半脚使ってロスしただけじゃね?
と思う間もなく、スワーヴリチャードが動いて流れが速くなった時に一緒に動く迷采配。
3角ではすでにムチが飛ぶ始末。
スタートから脚を使ったのに先行争いに敗れて中団に控え、後方から捲ってきた馬が視界に入るとまた脚を使って追いかける…。
そんな走り方させりゃそりゃそうだよなと納得の大敗でした。
レースを分けたのは見ての通りM.デムーロ騎手の捲り。
ここまで大味な捲りは平場ではたまに見かけますが、GIともなるとなかなか決まるものでありません。
騎手もこの大一番でそんな派手なことをして負けたら言い訳が立ちませんし、心理的な面から見れば当然かもしれません。
ただし「1着を獲る」ことが目標なのであれば、本来は渡らないといけない橋であるはず。
昨年のダービー然り、その橋を毅然と渡ることが出来ること。
それこそが超一流の仕事なのかもしれませんね。
下の画像は、先日行われたフランスのG3エドモンブラン賞の様子です。
先頭を行く赤い帽子赤い勝負服の馬にご注目ください(合田さん風)。
もはやおなじみになりつつあるスミヨン騎手のラチ沿いポツンですね。
後続を離して逃げたのに、3~4角中間地点から少しずつ外に進路を取り、最後は外ラチ沿いを走って1着フィニッシュ。
実はこのレースの前日まで降雨があり、当日は内側の馬場が乾いておらず、外ラチ沿いの馬場が極めて良好だったためこのコース取りになったそうです。
日本では動機こそ違えどエイシンヒカリが似たようなことをしたのを覚えている人も多いはず。
あのレースでの距離ロスは僅か1.5m足らずなので、このエドモンブラン賞でもそれほど大きな距離ロスはないはず。
そう考えれば、馬のパフォーマンスを最大限に発揮できる馬場の良いところを走らせるという選択もなるほどアリだなと思いませんか。
見た目のインパクトが大きく、いざ負けた時に言い訳がしにくいのですが、そこを怖がらないからこそ超一流と言えるのかもしれません。
そう言えば、エイシンヒカリでこれをやったのも超一流の横山典弘騎手でしたね。
それに、少なくとも「馬のパフォーマンスを最大限に発揮して勝つためにやりました」と胸を張ってコメントしてくれるならばファンの溜飲も下がるのではないでしょうか。
「馬が強いから勝っているだけ」と引退した某1900勝騎手が言ってましたが、この大阪杯やエドモンブラン賞を見れば、そんなことはないのは一目瞭然ですよね。
・他の騎手たち
SNSや他メディア上では「他の日本人騎手は何してるんだ、情けない」といった声が多数聞こえましたが、実はこのレースでいの一番に動いたのは吉田隼人騎手&ゴールドアクター。
次いで動いたのが田辺騎手とトリオンフでした。
ゴールドアクターは馬が終わっているため抵抗する力が無く沈みましたが、ちゃんと動いた騎手を評価してあげてほしいですね。
トリオンフは能力的に足りているか疑問の残る馬だっただけにビュッと出して行けなかったのは仕方のないところ。ですが、スワーヴリチャードよりも早くから前との差を詰め始めていました。
これは私の想像の話でしかありませんが、もし田辺騎手がスワーヴリチャードに乗っていれば、デムーロ騎手に近いことをしていた可能性はかなり高かったと思います。
まぁそもそも先行馬のトリオンフでなんでそんな後方やねんという疑問も残りますが。
反対に、スワーヴリチャードがこなければトリオンフ&田辺騎手が流れを掌握していたでしょう。
「勝っていた」とまでは言いませんが、かなり善戦したと思われます。
結果的に勝っていませんが、両者とも馬の力を最大限に引き出す騎乗をしたと言えます。
騎手のキャラクターが光ったのは言わずもがなサトノダイヤモンドとペルシアンナイト。
サトノダイヤモンド戸崎は内枠から包まれて動けず、外に出すのが遅れて進路なし→大外に出してちょっと伸びて終了。
本当に想定通りの騎乗。
いや、ここまで脳内再生した通りに乗ってくれる人も珍しい。
まさに芸術。
まさに名人芸。
ようやく彼の本質を見抜けたような気がします。
昨年痛い目に遭いまくった甲斐があったってもんです。
気付くの遅くね?と言われましても、基本的には上手い騎手なのでしょうがない。
サトノダイヤモンドの次走は巻き返し必至。
出来れば春の天皇賞がいいのですが、現状は宝塚記念のようですね。
調教のデキ次第では本命の予定です。
ペルシアンナイトは予想文に記した通り無欲の差しで食い込みました。
レース後半でスワーヴリチャードが前を掃除してくれたので、福永騎手得意の形が炸裂。
上記のサトノダイヤモンド戸崎とは対照的なコースロスのない最高の騎乗があったからこその2着です。
サトノダイヤモンドと騎手が逆だったら着順も逆だったでしょうね。
それくらい福永騎手は最高の騎乗を見せてくれました。
ただし、この騎乗は「1着を獲るための」騎乗ではなく、「少しでも上の着順に持ってくるための」騎乗。
デムーロ騎手とは対極に位置する好騎乗と表現すべきですね。
どちらも「馬の力を最大限に発揮する」という意味では同じですが、狙っているものが違うために結果も変わってきます。
とはいえ、こちらも高い騎乗技術がないと狙ってできるものではありません。
戸崎騎手を見ていれば分かりますよね。
彼は「少しでも上の着順を狙った乗り方」或いは「1着を狙った乗り方」をした上であの騎乗なのですから。
福永騎手とは格が違うということ。
残念なのは、おそらく福永騎手はこの騎乗こそが勝ちを狙っていくスタイルだと思っているということ。
根本的にマインドチェンジできれば、それこそ武豊騎手に並ぶ大ジョッキーになれるかもしれません。
つまり、「福永騎手が好騎乗するといつも誰かがその上を行く好騎乗を見せる」のではなく「これが彼のスタイル」なのです。
簡単に言えばハマり待ちってやつですね。
勝てるかどうか分からないが、確実に最高の着順を得るための騎乗をする→これを続けて試行回数を増やせば、たまに1着という結果が手に入る。
そんな感じですね。
彼がGI勝ちを量産できない理由がここにあると思っています。
・注目馬
上記のサトノダイヤモンド以外の注目馬はアルアイン。
何故か終始口を割っての追走で、全力を発揮したとは到底思えない走りでした。
それでも直線で勝ち馬に追いすがったように、能力の一端は見せた格好。
ひょっとしたら一番強いのはこの馬かもしれません。
正直このレースは外しても悔しさがないというかなんと言うか。
レースそのものが読みにくかったのもありますが、ここまで隊列がめちゃくちゃになるレースも好騎乗とクソ騎乗がたくさん入り混じるレースもほとんどないので本当に微妙な気持ちになりました。
100回やれば100回結果が変わるレースだと思いました。
例えこのレースを当てても「まぐれ」としか感じなかったでしょうね。
◆ダービー卿CT(G3)
12.5 – 10.9 – 11.6 – 11.2 – 11.2 – 11.3 – 11.9 – 11.6
このペースで逃げて、直線に入っても背後にピッタリと付かれたんじゃたまったものではありません。
ソルヴェイグとキャンベルジュニアの徹底的マークに潰された形ですね。
ソルヴェイグは返り討ちにしましたが、その後ろにスタンバイしていたキャンベルジュニアには討ち取られて力尽きたマルターズアポジーさん。
今後も柴田善臣騎手が手綱を取り続けるのであればあと1つか2つは重賞を勝てそうですね。
上位馬は基本的に展開が向いただけでそれほど価値のあるレースではありません。
が、前を突きまわして残ったキャンベルジュニアだけは評価してあげたいです。
この馬はありがたいことに東京がダメと思われているフシがあるので、次走東京のレースならばあまり人気にならないでしょうし絶好の狙いどころ。
京都だとちょっと割引かな。
以上、先週の回顧でした。
今週は桜花賞ですね。
既にお伝えしている通り、断然人気のあの馬に本命は打たないつもりです。
何を本命にするか、楽しみにしていてくださいね!
では!



