こんばんは、明瑞新山です。
個人的に激動だった3月初頭。
ようやく身辺の整理がつき、きっちり筆を執ることが出来る精神状態になりました。
そこで、サボっていた回顧をまとめてアップしたいと思います。
それと共に、トライアルレースのレベル等の考察も行いたいと思います。
まずは弥生賞から。
本命馬コマノインパルスは6着。
紐に指名した5頭が掲示板独占という手痛い結果に終わりました。
消し評価としたダイワキャグニーとグローブシアターがきっちり惨敗してくれたのにこの結果はいただけません。
敗因は間違いなく動くのが早すぎたこと。
いや、早目進出から抜け出して、カデナの追撃を振り切ってほしいと書きましたよ?
けど、さすがに残り1100mから動いていくのは…ねぇ…
末脚を無くして残念でもなく当然。
これは田辺騎手の騎乗ミスでしたね。
さて、ここからはレースレベルも含めた考察となるのですが、ラップタイムが
12.4 – 11.4 – 12.8 – 13.2 – 13.4 – 12.7 – 12.3 – 11.9 – 11.4 – 11.7
と、極端なスローペース。
それにしては勝ったカデナの上がり3Fが34.6と、ややもの足りない結果に。
参考までに、空前のハイレベルと評された昨年3歳世代の弥生賞のラップタイムがこちら。
12.5 – 10.5 – 11.3 – 12.2 – 13.0 – 12.8 – 12.5 – 12.5 – 11.3 – 11.3
双方の勝ち馬とレースラップを比べると、スタート直後の2ハロン目で6馬身以上の差をつけながら、ゴール地点ではさらに突き放して3.3秒もの着差をつけてゴールインしている計算。
しかもマカヒキの上がりは33.6。
今年のカデナと比較すると、直線に向くまでに2秒以上も速いラップで走りながら、上がりでも1秒もの差を付けたことになります。
如何に昨年がハイレベルだったとはいえ、これは差が付きすぎ。
馬場状態に異変があった可能性も考慮して、2016年弥生賞当日と2017年弥生賞当日に行われた同条件のレースの勝ち時計やラップを比較してみましたが、ほぼ同じ勝ち時計と上がり時計。
弥生賞単体で考えても、過去の良馬場で行われたどの弥生賞よりも遅い勝ち時計で、上がりも秀でていないという結果。
道中に13秒台が2回入ること自体が過去に例がないため、勝ち時計の遅さは仕方ないと割り切ったとしても、上がりの凡庸さがどうしても目についてしまいます。
構成的に似ているのはサダムパテックが勝った2011年と、マイネルチャールズが勝った2008年。
しかしながら、サダムパテックには勝ち時計で2秒以上、上がりでも0.5秒劣ってしまいますし、マイネルチャールズにも勝ち時計で1秒以上劣っているのはいただけない。
時計や上がりで最もカデナに近いのは2008年に出走して9着だったベンチャーナインということになってしまいます。
つまり、今年の弥生賞は単純にレベルが低かったと考えるのが妥当でしょう。
昨年比で時計にして3秒、上がりにして1秒もの差をつけられたとなると、昨年のエアスピネルが出ていれば楽勝している計算……いや、過去のどの弥生賞馬が出走していても楽勝されている計算が成り立つのです。
なんなら、20年以上前の重馬場で行われたスダホークが勝った弥生賞よりも遅い勝ち時計ですからね…
弥生賞組は本番では一銭も要らないかもしれません。
次にチューリップ賞の考察です。
こちらは、昨年の牝馬路線3強の強さを再確認させてくれるレースかもしれません。
勝ったソウルスターリングの走破時計が1.33.2で上がり33.8。
これは、過去のチューリップ賞でも昨年に次ぐ史上2番目に早い勝ち時計。
こちらも昨年と比較して馬場状態にほぼ差がないことは確認済です。
しかしながら、昨年のチューリップ賞馬は史上最速の時計で走破しながら、上がり33.0という驚異的な記録を残しています。
そのため昨年の私は、この時計が本物ならばシンハライトとジュエラーはメジャーエンブレムよりも強いことになるが、本当に信じて良いものか本番まで悩む旨を回顧に記しています。
実際メジャーエンブレムよりも強かったわけですが、レベルが低いと言われた中でも、1強2従状態だったのかもしれないというのが今の感想です。
さて、そのシンハライトよりも弱いのは確実なのが今年のソウルスターリング。
レース振りはサトノダイヤモンドのようだと過去に書きましたが、その総合力の高さ故、爆発力に欠ける現状です。
その弱点を本番までにどう補ってくるのかに注目が集まります。
牝馬路線は作戦と正反対のタレントの宝庫といわれていますが、クイーンカップを昨年と比べると、これまたアドマイヤミヤビはメジャーエンブレムの影さえ踏めなかったことになりますし、非常に評価に困るところ。
ゲームみたいな表現になってしまうのであまり好きではないのですが、昨年のシンハライトが能力値99、ジュエラーが93、メジャーエンブレムが90、チェッキーノが85で以下が70前後と仮定すると、今年は最高値のソウルスターリングが85で、その付近の能力値の馬がゴロゴロいるが、昨年のトップクラスには見劣りするというのが現状ではないでしょうか。
まだ底を見せていないタレントではファンディーナがいますが、フラワーカップ次第ではこの馬を本命に据えることもありそうです。
とはいえ、チューリップ賞は上記のように過去2番目に早い走破時計であり、上がりも上々。
総じてレベルの高いレースだったと解釈してさしつかえないと思われます。



