5月14日(日) うまうまジェントル氏予想【ヴィクトリアマイルC】

どうもおはようございます

 

 

うまうまジェントル氏です

 

 

今週はヴィクトリアマイルカップがありますね

 

 

牝馬限定のマイルということで、短距離馬から中距離馬まで
なんでもござれのこのレース

 

 

ウオッカやブエナビスタのような超一流馬から、ストレイト
ガールのような短距離馬、ヴィルシーナやホエールキャプチャ
のようなG1でのいまいちちゃんなど、色んな属性の女の子が
このレースを戴冠しています

 

 

レースの特徴としては、前年の好走馬がそのまま翌年も人気
に関係なくで馬券絡みすると言った点
そして、何故か好走するフジキセキの仔

 

 

前述のホエールキャプチャやヴィルシーナ、そしてストレイト
ガールなどは前年の覇者なのにもかかわらず、翌年人気を大きく
落として馬券に絡んできています

 

 

オーソドックスに見えて、意外と東京マイルという条件は走る馬が
限られていたりするのかもしれませんね

 

 

更に、新設G1だと思っていたら、何ともう12回目という驚愕の事実

 

 
競馬で12年と言いますと、シンボリルドルフが登場してから
ナリタブライアンが現れるまでよりも期間が長いわけでして・・・

 

 
今から12年前のダービー馬と言いますと、あのディープインパクト

 

 
ディープの仔がデビューして何世代経ってるんだよってことを
考えると

 

 
ヴィクトリアマイルカップは新設でも何でもなかった・・・(呆れ)

 

 
まぁ、今でこそ春の牝馬の大目標としての立ち位置で施行されて
いるヴィクトリアマイルですが、このレース自体が無かった一昔
前までは、当然牝馬も同時期の東京開催で行われていた安田記念
が大目標だったわけです

 

 

一時期、牝馬の切れはマイルなら牡馬相手にも通用するだの
言われていた時代があったのですが、グレード制以降の安田
記念を勝った牝馬って実はたったの3頭しかいない事実があったりします

 

 

2連覇したウオッカに、ダイイチルビーとノースフライト

 

 

どれもG1を複数勝ちしている名牝ですね

 

 

とりわけ、私はノースフライトこそが近代日本最強のマイラー
だと考えているわけですが、それは熱発で敗れた条件戦以外は
パーフェクト連対の成績で超ハイレベルな安田記念を圧勝して
いることと、サクラバクシンオー相手に互角の勝負を繰り広げ
たことが理由ですかね

 

 

そりゃ、タイキシャトルやニホンピロウイナーよりも強いと
言うからには相応の理由が必要なわけですけど

 

 

特に、海外G1制覇の偉業を成し遂げたタイキシャトルと比較
する上でも、安田記念の勝利は大きかったと思うわけです

 

 

どう考えてもタイキシャトルの勝ったジャックルマロワ賞より
も、ノースフライトが圧勝した安田記念の方がレベルが高い
んですよね

 

 
そして、その前哨戦であった京王杯SCでも当時の安田記念に
出走するための叩き台として外国馬が出走していた時代が
あったんです

 

 

この年の京王杯SCには外国馬が5頭出走していましたが、
なんとその内4頭が1着から4着までを占めてしまう始末

 

 
当時はまだサンデーサイレンスの仔がデビューする少し前の
時代で、日本競馬と海外競馬のレベル差は歴然

 

 
当時は日本の馬が海外のG1を勝ったことなど一度も無く、
今でこそ日本馬の独壇場となるジャパンカップなどでも
海外馬が毎度毎度日本の名馬相手に圧勝を繰り広げていた
時代

 

 

如何にサンデーサイレンスが日本の競馬のレベルを底上げた
のかが分かるってものですが・・・

 

 
そんなレベルの低く賞金額の高い島国の競馬が、外国馬への
規制を緩めたのだからそりゃ大変

 

 
ここぞとばかりに、海外の1流馬達がジャパンマネー目当てに
やってくるわけですよ

 

 
クリソライトが圧勝したいつぞやのコリアカップもきっと
こんな感じだったんでしょうね

 

 

その前哨戦を制し、最もレベルが高かったであろう安田記念を
1番人気で臨んだその馬こそがスキーパラダイス

 

 
繁殖としても桜花賞で人気を背負って大出遅れをかましたエア
トゥーレを輩出しており、更にその仔であるキャプテントゥー
レやアルティマトゥーレ、クランモンタナが日本で重賞を制し
ている今やお馴染みの血統でもあります

 

 
スキーパラダイスは、父リファール母スカイゴーグルという血統

 

 
父のリファールはノーザンダンサーの直仔であり、70年代~80年代
の欧州競馬を席巻した名種牡馬

 

 
かの80年代最強馬との呼び声も高いダンシングブレーヴを始め
マニラやダハールといった名馬を輩出

 

 

ディープインパクトの母として有名なウインドインハーヘアの
父アルザオも同じくこのリファールの仔であり、
リファールの持つバテない末脚とサンデーサイレンスの切れを
併せ持つ馬を体現した形こそがディープインパクトと言っても
過言ではないでしょう

 

 
母のスカイゴーグルは、アグネスフローラの父としても有名な
ロイヤルスキーの仔で

 

 

実は元々社台ファームの持ち馬

 

 
現役時代であった1983年にニューヨーク牝馬3冠の一つであるエ
イコーンステークスを勝っています

 

 

スキーパラダイスの2つ下の弟に、きさらぎ賞単勝元返しで有名な
スキーキャプテンがおり、その両方が社台系列の馬

 

 

そのままアメリカで繁殖入りしたスカイゴーグルですが、
その仔を購入して、片や欧州で走らせたスキーパラダイスに
片や日本でクラブホースとして売りに出したスキーキャプテン
という構図でしょうか

 

 
凱旋門賞を7回も勝った名伯楽、アンドレファーブルの元で
フランスデビューを果たしたスキーパラダイス

 

 
今は亡きエヴリ競馬場で2着とすると、次走のアランベール賞
では後に京王杯でも雌雄を決することとなるザイーテンの3着
に敗れます

 

 

その後はメゾンラフィット競馬場で2着した後、ようやく4戦目
のサンクルー競馬場で初勝利

 

 

2歳の頃のスキーパラダイスは、成績だけ見るとごくごくどこに
でもいるような凡馬でした

 

 

しかし、明けて3歳
再度デビューした地であるエヴリ競馬場のアンフェルヴィユ賞
で初のマイルに参戦

 

 

無事勝利を飾ると、続く仏1000ギニーことプールデッセプーリ
ッシュでは、人気薄にも拘らず頭差の2着と大健闘

 

 

その後はサンドリンガム賞、アスタルテ賞とマイルで連勝を重ね、
この世代のフランス牝馬としても屈指の存在としてマイル路線
を席巻することになります

 

 

そこからはジャックルマロワ賞、ムーランドロンシャン賞、
フォレ賞、ブリーダーズカップマイルと誰もが耳にした事のある
海外のマイルの大レースを立て続けに2着

 

 
それぞれの勝ち馬が、サイエダティ、キングマンボ、ドルフィン
ストリート、ルアーと日本の競馬ファンにも馴染みの深い馬ばかり

 

 

キングマンボは言わずもがな、ルアーも産駒のオーペンが
モルニ賞を勝って種牡馬入り、サトノダイヤモンドの母として
も有名なマルペンサの父として今の日本競馬の血統に名前を刻
んでいます

 

 

イギリスの1000ギニーを制したサイエダティと、2000ギニーを
制したキングマンボ

 

 
特に、米国で当時無敵を誇った名マイラールアーの2着に入った
ことは賞賛に値すべきで、この時点でのスキーパラダイスの評価は
G1勝ちこその無いものの、実質欧州最強マイラー

 

 
そんな実績を引っさげた欧州の牝馬が、次のターゲットとして
選んだのが日本の京王杯スプリングカップ

 

 

翌年の安田記念でG1初制覇の青写真を描いて、日本にやってくる
こととなったスキーパラダイス

 

 

ちょうど、その年から外国馬の規制が緩和され、重賞にも
出走が可能となった日本の競馬

 

 

そこいらのG1を制しても2000万円ほどしか稼げない欧州競馬
に出るくらいなら、当事ですら4000万を超える賞金を貰える
日本のG2というのはまさに天国のような環境

 

 
日本の競馬の開放元年とも言えるこの1994年に、欧州のマイラー
たちは1着賞金9,300万円を誇る安田記念に照準を合わせて
まずは手始めにとその前哨戦である京王杯SCに次々と来日してく
ることとなりました

 

 

まずやってきたのは、英1000ギニーとジャックルマロワ賞を
制した牝馬サイエダティ
ミドルパークSを制し、2歳時に5連勝した快速馬ザイーテン
そして、フォレ賞を制したドルフィンストリート
※ザイーテンの帯同馬として来日したダーボン(小声)

 

 

実は、ここまで全て欧州ではスキーパラダイスに土を付けて
きた馬ばかり

 

 

全て惜敗とはいえ、ここまでG1勝利に恵まれなかったスキー
パラダイスにとっては、日本のどんな馬よりも厄介な相手
達だったでしょう

 

 
しかし、日本では社台の吉田照哉はスキーパラダイスの鞍上に
武豊を配備

 

 
これだけの馬が揃う中、単勝2.2倍の圧倒的1番人気に推されて
スキーパラダイスは初の日本の競馬に挑むこととなります

 

 

ちなみに、日本馬で一番人気が高かったのが5番人気のホクトベガ
でオッズは12.1倍

 

 
1~4番人気まではダーボン(小声)を除く上記の外国馬に占められて
いたわけです

 

 

仮にもG1を勝っているホクトベガでこの扱いだと、当時の日本馬の
評価が窺い知れますね

 

 
レースが始まると、暴走するマイネルヨースが半マイルを46.5と
いう当時の日本の競馬では考えにくいハイペースでぶっとばす
訳ですが、それに全く追わないままぴったりと付いてくるザイーテン

 

 

本来逃げ馬であったミスアミーゴなどはペースに付いていけず
4角手前時点ではズルズルと後方に下がってしまう始末

 

 

しかし、そんな中でもぴったりと先行勢の内で折り合いをつけた
スキーパラダイスは、直線早々脚を無くすマイネルヨースの内
にぴたりと馬を寄せて、早くも逃げ粘るザイーテンとの一騎打ち

 

 
最後はバテたザイーテンを突き放して完勝という完璧な競馬で
このレースを制しました

 

 
3着には内から差し込んできた英1000ギニー馬サイエダティ
4着には外から伸びてきたドルフィンストリート

 

 
外国馬のワンツースリーフォーという、当時の日本競馬の世界との
力の差をはっきりと見せ付けられた形になりました

 

 
当然次走の安田記念でも、圧倒的な1番人気を背負うことになった
スキーパラダイス

 

 
前年度のスプリンターズS覇者であったサクラバクシンオーが
3番人気
エリザベス女王杯以降重賞を3連勝中のノースフライトが
京王杯のホクトベガに取って代わるように5番人気に推される
わけですけど

 

 

結果だけお話しますとそんな連中に安田記念でノースフライトは
2馬身半突き抜けたわけでして、冷静に考えれば恐ろしい馬だと思
うわけですよ

 

 

結局スキーパラダイスは12kgの大幅体重増が影響して、最後
伸びを欠いただとか、スタートで前につけられなかっただとか
言われているわけですけど

 

 

やはりそれに勝ったノースフライトは、世界に通用するだけの
素質は持っていた馬だと思いますね

 

 
特にノースフライトは当時新興種牡馬としてリーディングに
輝いていたトニービンの初年度産駒

 

 

その後、サンデーサイレンスに日本の競馬界は席巻されるわけ
ですが、その中で気を吐いたのがサンデーサイレンスとともに
御三家と言われたトニービンとブライアンズタイム

 

 
その御三家を経て、今の世界に通じるだけの日本の競馬がある
わけで、その時点では比較対象が無く評価の仕様が無かった
トニービンの血がその安田記念を勝ったということは、実は
既に当時から世界に通用するレベルの血統が日本に根付いていた
と言う事実を垣間見せていたのかもしれませんね

 

 

ちなみにその後のスキーパラダイスですが、その後欧州に
逆戻りした後、武豊騎乗でムーランドロンシャン賞を制し
無事にG1を戴冠したところで成績が尻すぼみになり引退

 

 

スキーパラダイスを所有していた社台としても、当時の日本競馬の
レベルを知る上で、非常に意味のある来日だったとは思いますが、
馬自体の能力を考えると、G1を一つしか勝てなかったというのは
非常に勿体ない馬だと未だに考えてしまいます

 

 

それでは今週もよろしくどうぞ~

 

 

 

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5月14日(日)

 

 
東京11R        ヴィクトリアマイルカップ

 

 
現状牝馬1番手のミッキークイーン相手に他の馬がどう立ち向かうか
を予想するべきレースではあるが、前日の大雨の影響で馬場の状態
が少し心配

 

 
昨年は実績馬であったミッキークイーンとショウナンパンドラには
マイルは短いということで、人気がばらけていた印象があったが
何だかんだで実力だけで2,3着を占めたこの2頭

 

 

昨年長期休み明けからのエリザベス女王杯3着、有馬記念5着と
いう結果は、正直ここでの実績は抜けている

 

 

前走の阪神牝馬Sでは、馬場が重くなったマイルに対応し、
直線半ばで軽々と突き抜けたミッキークイーン

 

 

一応東京競馬場で牡馬相手に好走した経験が数度あるルージュバッ
クがいるのだが、前走窮屈な競馬で惨敗をかました

 

 
ここいらをどう扱うかがポイントとなるだろう

 

 
本命はとにもかくにもミッキークイーン

 

 

実績、安定感、能力

 

 

切る要素は一切無い

 

 
展開のアヤや出し抜きで負けたならそれはもう仕方が無いだろう

 

 

少なくとも単勝で買う以上、面倒なジュールポレールやアドマイヤ
リードに負けることは想像しにくいため、馬券を絞るためにも
この馬を本線で買うことはやむをえない

 

 
正直、2倍以上付いてくれる現状のオッズはありがたい

 

 

抑えに関してだが、

 

 

元々真ん中の枠にクイーンズリングが入れば相手本線で買いたかった
のだが、前走の敗因が重馬場で走る気をなくしたこと

 

 
牝馬と言うのはことデリケートな生き物

 

 
前日の馬場を考慮した結果、ここは予定を変更してルージュバック
の東京での底力に賭けてみたい

 

 
そして、相変わらずアスカビレンを諦めきれないので小額抑えて
どんな競馬をするか眺めていたい

 

 

 

ミッキークイーン        6,500円
ルージュバック         3,000円
アスカビレン           500円