5月7日(日) うまうまジェントル氏予想【NHKマイルC】

 

どうもおはようございます

 

 

うまうまジェントル氏です

 

 

さてさて今週はNHKマイルC

 

 

ただでさえ混戦模様であった3歳マイル路線でしたが、ソウルス
ターリングやファンディーナなど元来有力視されていた牝馬が
ここぞとばかりに負けてしまったため、ある程度想定していた
戦力図に乱れが生じ、更に混沌として参りました

 

 

ここもその桜花賞路線から参戦した馬が数頭おり、上位入線
したアエロリットやカラクレナイなどが人気していますね

 
元々このレースはNHK杯というダービーの前哨戦として95年まで
行われていた訳ですが、このレースを制したダービー馬は遡って
もカブラヤオーまでいないという現状を踏まえ、トライアルと
してはあまり意味を成さないと考えられたのか、96年以降マイル
に距離短縮を行い、当時クラシックに出ることが適わなかった
外国産馬のためのG1として新設されることとなりました
実際に外国産馬が参戦しはじめた頃はシーキングザパールや
エルコンドルパサーなど、名だたる名馬がこのレースを制した
わけですが、結局2001年に外国産馬にもダービーが開放されて
以降は、ダービーに出ても足りない馬や、距離が持ちそうに無い
短距離馬の逃げ道として利用され、1.5流馬が集う微妙なレース
に様変わり
今はサンデーサイレンスの血を引く内国産の種牡馬が日本競馬を
席巻しているため、外国産どころか輸入種牡馬すら居場所がない
時代
今でこそ廃止されましたが、世界基準としては完全にイレギュラー
であった、右回りの阪神で行われていたJCD同様、このレースの存在
意義そのものが危うくなっている気がしてなりません

 

とはいえ、この時期のダービートライアルが大した意味を成さない
ことは、ここまでダービー0勝の青葉賞馬やプリンシパルS馬を見て
も分かる通りで、敢えて昔のNHK杯に戻したところで意義を問えるも
のではないでしょう
パート1国となった以上、ある程度のG1の乱立は想定していましたが
あまり意味のなさないレースを増やしたところでファンにとっての
G1そのものの価値が落ちるだけです

 

僭越ながらの一案としては、夏の新潟辺りに3歳馬限定のマイルG1と
して設立し直せば、メンバーレベルの向上云々は抜きにして、ファ
ンの立場として色々と面白い競馬が見れそうに思いますけどね
さて、このNHKマイルCの前身であるNHK杯ですが、カブラヤオー
以降ダービーを勝った馬はいないという現実があったわけですが
その昔、このNHK杯の勝ち馬でダービーに出ていれば恐らく勝てた
などと言われる馬も当然いました
群雄割拠の戦国ダービーと言われた昭和57年のクラシック

 

東西の2歳チャンプであったホクトフラッグやリードエーティが
年が明けた後に、長期休養に入った後は、重賞が行われるごとに主
役が入れ替わるという非常に面白い年でした

 

黄金の馬と言われたハギノカムイオーに、同じレースで物議を醸した
サルノキング、テンポイントの甥であったワカテンザンに、暴走機関
車と名高い快速馬ロングヒエン、名脇役アサカシルバーとそれらを相
手に皐月賞を制した末脚自慢のアズマハンター
目まぐるしく注目馬が変わるこの年のクラシックで本来なら
ダービーを制した可能性も十二分にあったと思われた馬
それがアスワンでした

 

アスワンは父ノーザンテースト、母リリーオブザナイル
父のノーザンテーストは現在の社台ファームの礎と言っても良い
くらいの名種牡馬
ノーザンダンサーの時代を先読みした社台が、かの吉田照哉に
購入を命じて米国で競り落とした馬こそがノーザンテースト

 

その数年後にはノーザンダンサーの血の価値が高騰し、
ノーザンダンサーの血の一滴は1カラットのダイヤ
などと揶揄される始末
ノーザンダンサーの仔など、とても日本の馬屋などが購入できる馬
ではなくなってしまったため、この馬を先んじて購入していた
社台ファームの先見の明には驚かされるばかり
※同時期に日本にいたノーザンダンサー産駒、エリモシブレーの買い
戻しなども当時のノーザンダンサー直仔の価値を知らしめる事件でした
母のリリーオブザナイルは米国から輸入された繁殖牝馬であり
父には後に世界的な名馬であるミルリーフを輩出するネヴァー
ベント
母系にはロマンやサンテディといったブライアンズタイムの血統
に酷似している馬がそのまま入っており、父のネヴァーベントから
繋がるミルジョージやリヴリアなども含めて、90年代の日本の競馬
にそのまま順応するかのような血統構成が伺えますね

 

アスワンが種牡馬としてある程度の結果を残せたのは、こういった
日本の風土に順応できる血統構成も大きかったのだと思います
美浦の松山吉三郎厩舎に入厩したアスワンは、生産界隈に是非を問う
形でノーザンテーストの初年度産駒としてデビューすることになった
わけでしたが・・・
当時既に世界で旋風を巻き起こしていたノーザンダンサーの血ですが
日本でのノーザンテースト自体の事前評価は決して高いものではなく、
小さな牛のような馬などといった陰口を日高の連中に叩かれ、
あまつさえ、ノーザンダンサー産駒の購入を指示した照哉の父
善哉にすら、あれはさすがに駄目っぽいなどと言われる始末

 

そんな中、年の暮れにダート1200mの新馬戦でデビューを飾った
アスワンは、1番人気に推されるも同じノーザンテースト産駒の
ダイナビーナスに2馬身及ばずの2着に善戦

 

とは言え相手も後にOPまで出世する牝馬であった以上、悲観する
必要はない敗戦でありました
続く芝の未勝利で無事初勝利をあげたアスワンは、そのまま年明けの
京成杯に出走
6番人気と低評価ながら、新馬戦でアサカシルバーを破り、2戦目の
葉牡丹賞で後の皐月賞馬であるアズマハンターに土を付けたコンゴ
ウサバンナ(1番人気4着)などを相手に勝利
一躍、クラシックの注目株として期待される立場となります

 

そして、皐月賞を目指してトライアルレースである弥生賞に
駒を進めたアスワンでしたが、そこにはこの時点で世代最強と
謳われたサルノキングが出走しており、案の定圧倒的一番人気
を背負って快勝
アスワンは、2着のアサカシルバーからも大きく離された3着
入線でかろうじて皐月賞の切符を手に入れることとなります

 

しかし本番の皐月賞では、そのサルノキングがスプリングSで
奇妙な競馬をした後故障
そこでサルノキングに土を付けた17,000万の高馬、ハギノカムイオー
が話題性も含めての1番人気となるわけですが・・・
それも含め、多少は色気を持って皐月賞に挑んだアスワン

 

ハギノカムイオーを行かすまいと玉砕の逃げを打ったゲイルスポート
に、駄目もとで付いていったブービー人気のダンサーズルーラ
そして元来逃げて競馬をしていたロングヒエンとハギノカムイオー
が道中凌ぎを削る厳しいペースの中

 

内枠からじっくり脚を溜め、絶妙な位置取りでレースを運んだ
アスワンは・・・

 

4コーナーで前を交わしに行った時点で既に余力はなく、
直線では更に後ろから構えたアズマハンターとの差は開く一方
少なくともこの時点では上位の馬達とは大きな力の差があったのか
大した見せ場もなく8着と敗退してしまいます
ダービーに黄信号が点灯する中、NHK杯に駒を進めたアスワン

 

当時は皐月賞からダービーに直行する馬も少なく、なんと
皐月賞の1~5着馬が全てこのNHK杯に集結
そして、新興勢力として朝日杯でホクトフラッグと差の無い2着
だったトウショウペガサスが満を持しての参戦
更には逃げて玉砕したゲイルスポートやハギノカムイオーも当然
いたわけで、レースの展望を考えても皐月賞のリベンジマッチと
なるに等しいレースだったのです
これはダービーに向けての予行練習というよりは、ダービーに
向けての序列の再確認
ここで好戦出来た馬は当然ダービーでも期待できるとあっては
どの馬も色気を持って挑んだに違いありません
そんな中、皐月賞と同じく飛ばしに飛ばしたゲイルスポートに
ロングヒエン、そしてそれらを追走するハギノカムイオー
『まるで成長していない』

 

もし安西先生がいたら、ハギノカムイオーの競馬を観て、そう
呟いたに違いないでしょうw
このままではまた脚を溜めたアズマハンターが突き抜けるだけ
前がいっぱいいっぱいになって、後続から馬が差し込んでくる

 

さぁ、やっぱりアズマハンターが突き抜けた
追従するのはアサカシルバーにロングヒエンにワカテンザン

 

皐月賞の1~5着馬となんら変わりなし
しかし、そんな中で一頭だけ予想外の競馬をしてきた馬がいました
アスワンです

 

ぐんぐん伸びるアズマハンターにアサカシルバー

 

しかし、彼らに負けじと同じ脚で伸びてくるアスワン
そして、アスワンは最後の最後でぐいっと一伸びし、クビ差出た
ところがゴール

 

これがノーザンテーストの仔の底力と成長力と言わんばかりの
競馬でした

 

ノーザンテーストの仔は、何故か大レースでの僅差の競り合い
で非常に強さを発揮しました
全てを出し切ってなお、ライバルを競り落とせる底力こそ
いわゆる勝負根性と言われるものでありますが、それを生まれながら
にして持っているのが、産駒の特徴でありましょう

 

そして、皐月賞の時とは大きく異なった走り

 

ほんの数ヶ月でノーザンテーストの仔は大きく変わる
フリーザ様よろしく、ノーザンテーストは3回変身するなどといわ
れている通り、クラシックの最中に馬が一変したわけです
結局NHK杯の着順は5着までに皐月賞で掲示板だった馬が4頭占め、
6着には、当時は低評価だったものの後にダービーを制することと
なるバンブーアトラスの名前もありました
ただ、唯一違うのは勝った馬の名前が皐月賞のときは全く通用
しなかった一介の凡馬
しかも、不利と謳われる東京2000mの大外14番枠から全馬を
競り潰したと言う結果

 

皐月賞からNHK杯までの1月でここまで大きく変われるのはまさに
血のなせる業というしかないでしょう
この競馬を見た時点で、多くの人はダービーの1番人気はアスワン
だと確信したはずです
しかし、翌日に骨折が判明したアスワン
アスワンの勝ち鞍がNHKの社杯ということもあり、このアスワンの
故障は国営放送でもあったNHKのニュースで大々的に報道される
こととなりました

 

結局アスワンはその時の怪我が原因でそのまま引退

 

NHK杯で負かしたバンブーアトラスがワカテンザンを競り落とし
ダービーを制したそのとき、後2回の変身を残したまま
アスワンはその姿をターフから消すこととなってしまいました

 

たった8戦で引退することとなったわけですが、その中でもとりわけ
ノーザンテーストの血が濃く出ていたアスワン

 

種牡馬として輩出したメジロアルダンが、アスワン自身の悲願と
メジロ牧場の悲願を背負ってダービーに挑戦することとなったが
全馬を差し切り一度は先頭に踊り出た最後の直線で、またもアズ
マハンターの鞍上でもあった小島太が騎乗するサクラチヨノオー
の前にまさかの差し返しに遭い敗退
そのノーザンテースト直伝の勝負根性が肝心なところで息を潜めた
のはある意味アスワンらしいと言った方が良いのでしょうか
今年は同じくダービートライアルである青葉賞を勝ったアドミラ
ブルが、とんでもない競馬で快勝しました

 

ダービートライアルを勝った馬はダービーを勝てない
※アグネスフライトの京都新聞杯はトライアルではない
確勝ムードすら漂わせたアスワンの悲劇から35年
アスワンの呪いが掛けられたこのジンクスを解き放つのは
もしかしたら今年なのかもしれませんね

 
それでは今週もよろしくどうぞ~

 

 

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5月7日(日)

 
東京11R        NHKマイルc

 
とにかく手広く、とにかく可能性を探る選定をすべきで
あろう今回のNHKマイルC

 

勝てる馬は当然1頭であるが、その可能性を持った馬が多すぎる
複勝と言う手段も視野に入れ、色々と考えてみたのだが、
今回も単勝の多点買いで攻めてみたい
まず、人気を背負う桜花賞組だが
人気の序列は
カラクレナイ>アエロリット>ミスエルテ

 

と単純に桜花賞の着順に遵守している

 

しかし、アエロリットとカラクレナイの差は時計差無し
通った場所を考えればアエロリットに軍配が上がると見る

 

そして、ここ2戦は完全に蚊帳の外になってしまった
良血馬ミスエルテ

 

GW真っ只中の輸送が真っ先に懸念されるタイプだが、
調教を見る限りこの馬の可能性はまだまだ捨てきれない
パドックで馬体や発汗をきちんと確認した上であるが
購入を検討する価値はあると思う
よって、今回に限り、カラクレナイは見送り
決して弱い馬だとは思わないが、オッズと競馬内容を
照らし合わせた結果のオミット
正直、最近の流れを考えるとこういう馬があっさり勝って
涙目になりかねないのだが、そこはご容赦願いたい
そして、スプリングSで惨敗をしたモンドキャンノ
これは前走は度外視、朝日杯でも人気薄にかかわらず
本命にしたように、京王杯の内容は相当優秀

 

枠も内に入ったためある程度前々で競馬することも
考えられるが、じっくり構えれば前からでも差し馬の
脚を使えるタイプの馬

 

買わずにはいられなかった

 

最後に最も期待しているのがタイムトリップ
ここ2戦ほど差し競馬を敢行しているが、前走前々走ともに
競馬内容が大幅に良化

 

特に前走は、重馬場で前残りの競馬になったにも拘らず
一番不利な中山の大外枠から捲くって伸びてきた
重の中山マイルなどという変則条件でなく、フラットの競馬なら
恐らく圧勝していただろうこの馬

 

やはり血統とキャリアが嫌われていまいち人気が無い
上記の3頭と同等の評価できっちり購入したい

 

 

 

アエロリット       2,500円
ミスエルテ        2,500円
モンドキャンノ      2,500円
タイムトリップ      2,500円