阪急杯展望 よすーけ氏

阪急杯 展望

【位置付け】
阪神2日目、芝A内回りの1400m戦。
高松宮記念へのステップとして使う馬も多く
ここ目標の馬が少ないため、
1頭1頭の状態の見極めが必要。

【勝負度】
・ステップレースなので無理をしない馬もいる
・脚質転向などを試す馬もいる
・休み明けの馬もいる
・開幕週
・雨が降っている

これだけですでに勝負できるレベルにはないが、

もう一つ大事な要素がある。
それは「1400m」という点。
【1400mの難しさ】
1200mでは基本的に前傾ラップのスピード勝負。
しかし、1600mでは単純にスピードだけとは行かず、
どこかで必ず息を入れる必要があるし
追い出しの駆け引きも重要とされる。

では1400mはどうなのか。

結論から言うと、「メンツでペースが変わる」。
スプリンターが揃えば前傾ラップになるし
マイラーが揃えば末脚勝負になる。
前傾・後傾の違いには適性が大きく出るので
単純な能力では測れない。
よって、ペースが読めない場合は
1400mには決して手を出すべきではない。



【有力馬の分析】
コパノリチャード武豊騎手が1人気。
休み明けで、G1勝ちがあるため58キロ。
仕上がりも斤量も問題ない範囲。
レース運びだが、おそらく位置取りは気にせず
均一ラップを刻んで末を伸ばす競馬をすると見る。
武豊騎手が過去2鞍と調教で能力を把握しており
1400mを走り切れるようペースを調整する腕もある。
逃げの一手だったベルカントのFレビューでも
この競馬を展開してみせた。
この人気はかなり厄介。
買い手のレベルが上がってきているということだろう。


ダイワマッジョーレMデム騎手が2人気。
状態は間違いなく上がっている。
彼は基本的に出たなりで折り合いをつけて
流れに乗って1番前へ出られるように騎乗するタイプ。
「流れに乗って」というのがポイントで、
自ら仕掛けることは意外と少ない。
普通これをするとそれなりの着順で終わるのだが
それでも勝ち切ったりするのはセンスの賜物だろう。


ミッキーアイル浜中騎手が3人気。
今回は脚質転換を図ると明言しているため
ハナを狙っていくことはないだろう。
調教でも明らかに折り合い重点であり、
G3でブラフを使ってまで勝ちに行くとは考えにくい。
そういう意味(試走させる)では、
前に馬を置ける内枠は好材料。
身体能力が相当高いので
折り合いを身に着ければマイルG1でも通用する。
無理ならスプリントでも通用すると見ているが
どちらへ進むか、今回が試金石となる。


ダノンシャーク福永騎手が4人気。
58キロ、休み明けなので仕上がりはそこそこ。
この馬は締まったラップでは力を出せず、
息を入れて鋭く切れるタイプなのだが
福永騎手の騎乗履歴を見る限り
最近でも先行して早めに前を窺う騎乗が多く見られ
その特性を把握しているとは言い切れない。
(フィエロはこの乗り方でも大丈夫なのだが)


レッドオーヴァル戸崎騎手が5人気。
休み明けになるが仕上がりは良好、力は出せる。
この馬は前傾・後傾どちらに転んでも
最後はきっちりと差し込んでくるので
軸に据えない場合でも、必ず印が必要な馬。
今回も出たなりで末脚に懸けてくるが
戸崎騎手は内回りでは前に併せに行く傾向があるため
少し捲り気味に動くと見る。


【ペース・展開分析】
ミッキーアイルが控えて
コパノリチャードが均等ラップを刻むなら
ハナは藤岡佑騎手のニホンピロアンバーか。
この展開で進むなら
直線まで余力が残せるコパノリチャードが最有力。


以上を阪急杯の展望といたします。